ページ

2012年1月16日月曜日

一之輔のあくび指南

噂の春風亭一之輔さん。二つ目であるが、今年大抜擢で真打ちになる。1978年1月28日生まれである。松尾貴史の番組に出ていたのでじっくりと鑑賞した。これが二つ目という感じではない。もうすでに立派な真打ちである。貫禄充分。桂吉弥さんを初めて観たときも思ったのだが、人気者になるには、共通点がある。色気と華である。吉弥さんも輝いていた。これは大物になるな、人気者になるなと分かった。今や一之輔さんの人気は最高である。今度、上京した折には是非ご尊顔を拝したい。

さて、あくび指南。これも面白い噺である。町内にあくびの指南所が出来た。ひとりで行くのは間が悪いとのことで、友達に付き添ってもらった。夏のあくびの稽古。なかなか上手く出来ない。ついてきた男がこれを見て、ああ、退屈で退屈で、ああああ・・・。あくびの師匠が「おつれの方の方が器用だ」と思わず褒める。これがサゲである。あくびの仕草がなかなかみものである。これが上手い。あくびは、伝染するという。日常でよく起こる出来事で、身に覚えがある噺なので、何故かしらほんわかする。

談春のねずみ穴

昨年12月の独演会に行った。お誘いがあったからである。なかなかチケットは入手出来ない落語会である。追っかけファンが沢山居ることでも有名。森の宮ピロティホールは、1000名くらい収容できる。そのホールがほぼ満席。さすがである。初めて見た談春師匠は、男前で色気がある。人気者の要素を充分備えている。

さて、この日は三席。人情八百屋、禁酒番屋、ねずみ穴。たっぷり。普通は弟子が最初に喋るのだが、それがない。いきなり師匠の噺。まくらは、震災の件が中心だったが、30分近くあっただろうか。人情八百屋は、初めての噺だったが、なかなか良かった。次はお馴染みの禁酒番屋、談春師匠の水カステーらも良い。最後は、ねずみ穴。これは、ストーリーは知っていたので、特に驚きはなかったが、さすが上手い。「あなたが選ぶ談春この一席」のパンフをもらったので、試しにどのくらい聞いたことがあるか調べたら、60席中37席だった。約半分。これはこれは、談春師匠の噺は、これからもマークしておきたいと思った。ついこの前、亡くなった談志師匠の想い出話も聞けて満足した独演会であった。