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2015年2月22日日曜日

菊丸師の癪の合い薬


林家菊丸師の「癪の合い薬」を聴いた。別名「やかんなめ」。菊丸師は、染弥から襲名して現在披露興行中。吉本興業が力を入れて売り出している噺家である。男前で顔も大きいので役者のような感じ。吉本の芸人が松竹芸能のメッカ「角座」に出るのは前代未聞の出来事であると述べていた。

癪の合い薬を菊丸師から聴くのは2回目であった。筋は分かっていても実におもしろい。特にやかん頭のお侍の家来の「可内」(べくない)が面白い。可内の笑いが止まらないのである。確かにやかん頭の人はいる。やかんがないからやかんに似たその頭をなめると奥様の癪が治る。その発想が落語らしい。舞台はどこか言わないが、江戸落語では向島。上方ならどこだろうか。桜ノ宮の土手のあたりか?癪と言ってもいまはわからないかもしれない。癪にさわるという言葉はあるのだが、しゃっくりでもない。どう説明したら分かるのか?今考えています。

2015年2月21日土曜日

松喬十六夜は喬楽 待ってました


喬楽さんから案内があったので、是非行かないといけないということで、1月17日の角座に行ってきました。当日、喬楽さんにメールをして行きますよと伝えた。当日券ありますと返ってきたが、既に前売りを購入していたので安心。松喬一門の「やたけた」を見ると喬楽さんが髭を生やしていたので驚いたのであるが、今日はもっと驚いた。今日も髭を生やして出てきたのである。髭の噺家といえば、可朝師であるが・・・松喬師匠だったらどういうのか・・・まあ一門にはタカラヅカを演じる生喬、生寿さんもいるので・・・仕方ないか

本日の喬楽さんは「みかん屋」と「壷算」の2席。体調を崩して前日まで寝込んでいたという。たしかに汗っかきの喬楽さん、本調子ではなかった。
他に喬介「米揚げいかき」、銀瓶「寝床」、そしてお楽しみは菊丸師の「癪の合い薬」であった。喬介さんも上手くなったなあ。銀瓶さんは、ものすごく面白いと思った。人気者である。韓国から日本人に?男前だし、鶴瓶師匠の弟子だが、これはいける。菊丸師は、襲名披露中だが、さすが成長している。

わが、喬楽さんは、どうか。発展途上である。面白いのは面白い、殻を破るのは独演会を数多く開いて勉強するしかない。今日の第十夜は「喬楽奮闘編」まさにぴったりのタイトルであった。なお、次は、風喬さん、4月25日(土)鶴二師がゲスト。そういえば、帰りに風喬さんが見送りに出ていた。

成駒屋 四代目中村雁治郎襲名公演


雁治郎はんと呼ばれて親しまれている四代目中村雁治郎襲名披露公演に行って参りました。中村頑雀改め雁治郎とのこと。席は前から3列目の花道の傍、なんと18,000円の一等席でした。義父から誘われての正月公演でしたので客席は華やか、女性も着飾ってなんともいえない歌舞伎の雰囲気がありました。

中村雁治郎はんは、坂田藤十郎と扇千景の長男、次男は扇雀を名乗っています。慶應義塾大学卒とか、学歴が半端じゃないですね。何を学んでいたのでしょうか。歌舞伎は数回みた記憶があるけど忘れてしまった。それも3階席だったので覚えていない。

演目は、曽我兄弟の仇討の「寿曽我対面」、「廓文章(吉田屋)」河内山宗俊の「河内山」の3目でした。曽我兄弟では、橋之助、愛之助、扇雀が登場。愛之助は女形おねえの役で大人気の役者、吉田屋では主役の雁治郎のほか橋之助、愛之助、扇雀、それに父君の藤十郎が夕霧で演じて大喝采。河内山では仁左衛門が主役で登場。丁度松竹座の楽屋に入る姿を拝見したので、よけいに親しみが湧いて観ることが出来た。格好いいです。口上は吉田屋のなかで語っていたのが面白かったですね。滅多に観ない歌舞伎を堪能した一日でした。いよ、成駒屋。

森乃福郎十七回忌



初代森乃福郎さんが亡くなったのは1998年12月27日、64歳であった。今夜は丁度祥月命日の12月27日、17回忌の追善落語会であった。初代は競馬中継を担当していたのは覚えているが、落語をしてたのは、聴いたことがなかった。珍品を演じていたという。男前で売れっ子だった初代。2代目はたくさんの教えをいただいた師匠だったと言われています。「本はぎょうさん読め、本は人生の先生や」良い話ですね。そういえば、2代目も読書が大好きで、彦八まつりでは古本屋をやっています。

この日は、2代目と弟子2人に特別ゲストとしてざこば師匠が登場。まず2番弟子の阿久太さん、最近入門したばかりで、前は俳優をやっていたので、俳優の「アクタ」をもじって命名、演題は「無いもん買い」、1番弟子の石松さんは「風邪うどん」、確かに減量成功で、痩せました。噺もだんだん上手くなってきました。ざこば師匠は「不動坊」さすが聞かせる、もう名人の域です。

さて、2代目は、「象の足跡」「妊娠」「馬のす」の3席をたっぷり演じました。可愛いお嬢さんがお茶子をしていましたが、どちらかといえば奥様似でした。「象の足跡」と「妊娠」は初代の珍品だそうです。古典にはないわくわくさがあって楽しかったですね。2代目とは顔なじみになっていますし、これからも足を運びたいと思います。