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2019年12月30日月曜日

年の暮れの六代目松喬一門会


年末恒例の一門会 少し遅れて会場に到着すると超満員 七代目が受付に立って皆さんにご挨拶 生喬さんや喬介さんが会場整理をしていた こんなに入ったのは初めてらしい 200名はいただろうか 年配が多いようだ 後列にようやくひとつ席を見つけて座る 今年最後の笑い納めである
いつもこの会はネタ出しをしている 今日は「徳兵衛炬燵」がどんな噺なのか興味があった たぶん「按摩の炬燵」だろうとは思っていたが
喬介さんはマクラで博多で行われた春団治師匠の口上の司会をしたことを面白おかしく語った 前にも一度聴いたことがあったと思う ネタは「米揚げ笊(いかき)」堂島の米相場師の上がることが好きな御仁の噺
風喬さんはお得意の絵を3名にプレゼントするということで手を挙げたが早々とジャンケンで負けてしまった ネタは「ハル子とカズ子」かい枝師とネタ交換をした創作落語 確かに早く終わった
仲入り前の遊喬師はなんとも言えぬ味 最近そう思うようになった「崇徳院」は何回も聴いた噺だがオチも変えて良かった 
生喬師のマクラはいつも面白い 今年東京から小痴楽師の真打披露口上の舞台に上がった時の話 昨年立川らく次師の真打口上に呼ばれた時の話 大好きなタカラヅカの大湖せしるさんと口上の席が隣同士 だったのが志らく師匠の配慮?で席を離されたことなど 生喬師の話芸は楽しい ネタは「加賀の千代」
七代目の松喬師は今年の小噺を二つ紹介 ひとつは関電事件 もうひとつは東京五輪のマラソンが札幌になったこと それぞれオチをつけて爆笑 ネタの「徳兵衛炬燵」はあまりやらないネタだそうでしたが相変らずの芸でこれまた爆笑 お酒を飲まない六代目だが飲みっぷりはたいしたもの
今年は毎月落語会に足を運ぶという目標だった 集計すると14回だった 来年はこれを増やしたい まずは1月5日のたま師の阿倍野ファイナルでスタートする



2019年11月24日日曜日

柳家三三独演会はほぼ満席


三三師の舞台は今年も健在 前日は同じ会場で文我師匠の会 今日は三三の会 客層は全く違った メガホンをもった熱狂的なファンが「みみちゃーん」と叫んでいた 男性だが着物を着ていていた 追っかけかもしれない 
今日は頭を見て驚いた 短髪だった頭がややのびかけていた 分け目もあった ややイメージチェンジした感じであった
今日も三席を演じた 「一目(ひともく)あがり」「五目講釈」「茶の湯」だった アンケートをみると「一目あがり」が平成26年のネタと同じであった
26年が「一目あがり」「転宅」「二番煎じ」この会は参加できた 27年が「金明竹」「親子酒」「粗忽の釘」この会は不参加 28年が「真田小僧」「釜泥」「五貫裁き」この会は参加 29年が「元犬」「三味線栗毛」「お血脈」この会は不参加 30年が「やかん」「橋場の雪」「笠碁」この会も不参加
三三師独演会のⅮVⅮを三巻購入しているがネタを調べてみた 第1巻が不幸者・幇間腹・魚屋本多・三枚起請・首提灯・明烏 第2巻が短命・意地くらべ・お化け長屋・看板のピン・言訳座頭・道灌 第3巻が釜泥・豊志賀・万両婿・のめる・不動坊・鰍沢であった 上方では珍しい噺が多いのに気づく
その上方で仲が良いのは桂吉弥師 お二人は東西の人気者だけにお互いに刺激して落語界を盛り上げて欲しい  

今年もまた桂文我独演会


毎年11月に開催される桂文我師匠の独演会 宗助さんと一緒の舞台は最近多い 宗助さんとウマが合うのだろうか 同じ米朝門下 ただ文我師匠は米朝師匠の弟子の枝雀師匠の弟子 一方宗助さんは米朝師匠の最後の弟子
宗助さんの名前は「二番煎じ」で登場する宗助さんから命名されたとのこと その宗助さんの一席目「七度狐」伊勢参りの途中で喜六・清八が狐に騙される噺 二席目は「豆狸」三田純一氏の創作落語である 三津寺さんを舞台にした珍しい噺 たぶん米朝門下でしかできない珍品 宗助さんも師匠から教わったのだろう 今日は狐と狸のだまし合いがテーマだった
文我師匠は「後家殺し」を最初に演じた これだけが「ネタ出し」であった この会の世話役の方がリクエストしたのだろうか 初めて聞く噺であった 世にも恐ろしい噺である 落語らしいどんでん返しの大作 これも文我師匠ならではである
文我師匠の最後は「馬のす」これは馬の尾っぽを抜いたらどうなるかの噺 オチは「馬が痛がるんだよ」というあほらしいオチだ しかしそれまでの会話は自由言いたい放題 はじめは5月の天皇陛下の参賀に行った時の観察模様を面白おかしく語った 続いて時事ネタのオンパレード 千葉県の森田健作知事の話(オチは「検索」)、オリンピックの裏話(オチは「おもてなし」)、桜を見る会(オチは?思い出せない)次から次と出てくる面白い噺に会場は爆笑の渦 最後は皆で三本締めで終わった

2019年11月15日金曜日

第七回 喬若独演会は楽しかった


喬若さんの独演会 会場には女性の顔が目立った 皆さんに親しまれているなあとつくづく感じた さわやかなルックス 演じる時の豊かな表情 頭の回転の速さなど素晴らしい
今日は3席を演じた 「手水まわし」「替り目」「はてなの茶碗」である どれも秀逸の噺であった
「手水まわし」はお馴染みの噺 何回聴いても面白い オーバーな仕草が笑いを呼ぶ 「替り目」も亭主の独り言がかみさんに聞かれていることも知らずに「かかあ大明神」と拝むところが好きだ うどんやさんが出て来て燗をつけてのやりとりもオチの前のクライマックスシーン ここで盛り上げて「お銚子のかわり目」となる 良く出来た噺である
「はてなの茶碗」も大師匠もよくやるネタだった 思い出して聴いていたがとても良かった 途中「てい」というアドリブも入れて演じたのはさすがである 前の漫才のミヤ蝶美・蝶子のアドリブからの引用だが面白かった こういうのは反射神経だろうか 喬若さんの高いセンスに感服
今日はその他一席目が終わってから「笛」の時間がたっぷりあった 笛の名手と言われるだけある 余芸としての評価は高い 吉本新喜劇のテーマソングの笛が印象的だった
ゲストとして前座で桂治門さんの「牛ほめ」と仲入り後に漫才があった 漫才は松竹芸能のミヤ蝶美・蝶子のバツイチコンビとか 初めて見たがテンポが良く 「てい」も連発していた 「てい」は大阪のおっちゃんが悪さをしているこどもを叱る言葉とか なんとなく覚えている

さて喬若さんの独演会と同じ日の11月9日桂三金さんが脳幹出血で死亡したとの訃報が入ってきた 48歳 彦八まつりで「バルーン」を作ってこども達に渡していた姿が目に残っている 繁昌亭でもたびたび登場していた 明るい噺家である しかし120キロの体重はやばい とにかく明るい楽しい噺家さんだった 心からご冥福をお祈りしたい

2019年9月9日月曜日

おかえり、松喬さん 六代目七回忌



大好きだった松喬さん 奥様のけいこさんのプロジュースの落語会 師匠の松鶴の弟子である福笑師と松枝師が登場 松鶴師匠の弟子は仁鶴 鶴光 福笑 松喬 松枝 呂鶴 鶴瓶と続き 最後の弟子は鶴二となる 福笑と松喬と松枝と呂鶴は年が近いらしい
仲入り後に座談会があった 毎日放送の柏木アナの司会で進められた 柏木アナは転んで骨折したとかでギブスが痛々しかったが会場は爆笑 松喬さんの想い出話に花が咲いた 最後は奥様のけいこさんが出て来て挨拶 涙が出てきた
今日は補助席がでるくらい満席 松喬さんと親しかった方が多くあちこちで挨拶をしている光景がみられた
入口で生寿さんがいたので「七代目は登場?」と聞くと「今日は別の会が予定されていて出番はありません」と答えが返ってきた 今日は喬楽さんと鳴り物を担当
風喬さんは「首の仕替え(しかえ)」を生喬師は「野ざらし」を演じた 本当は一門の稽古でまず覚えさせられる「犬の目」(赤壁周庵先生が出てくる噺)をやりたかったが「首の仕替え」で赤壁周庵先生が出てきたので「野ざらし」になったと言っていた
遊喬師はまず記念のお皿が売れ残っているということでその販売から始めた 確かそれは得意な分野の筈だ 見事な口上でなんとその後の仲入りで完売したとのこと ネタは「上燗屋」これも松喬師匠のよくやる噺だった
続いてゲストのお二人から 松枝師匠は「袈裟御前」鶴笑師匠は「葬儀屋さん」お二人は独特のリズムで笑いをとった 
座談会の後に六代目の高座がビデオで流れた 「はてなの茶碗」だった 如何にも繁昌亭の舞台にいるような感じだった 歯切れの良い口調で懐かしかった 繁昌亭での最後の舞台だった「網船」をここで聴いたのを思い出した 還暦の時に東京と大阪で独演会を開催したのが絶頂期だった 亡くなって丸6年が経過した ご冥福をお祈りします

2019年7月27日土曜日

宗助さん 繁昌亭に初登場




13年前に繁昌亭がオープン その際寄付した 提灯に名前を書いて飾ってもらっていたのだがこのたびのリニューアルで提灯が外された 少々がっかりしていた 外した理由が良く分からない もう繁昌亭には行くこともないだろうと思っていた
その矢先 招待券が届いた プログラムを見て25日に決めた 宗助さんが出るので是非繁昌亭での舞台が観たかった
25日は天神祭りの日であることを忘れていた 天満宮と商店街は大勢の人で溢れていたが今回から指定席なので助かった お目当ての宗助さんは仲入り後の「口上」で登場 まだ上方落語協会に入りたてということで春若師が気を遣っていた
トリの前に宗助さんが登場 ネタは「釜猫」という初めて聞く噺だった 家に閉じ込められている商家の倅の作次郎が釜の中に入って街中に脱出する噺 「干物箱」によく似ている そのたくらみを親爺が漏れ聞いた 作次郎が入った大きな釜を空焚きする 熱くて我慢できない作次郎が飛び出し脱出計画はおじゃん 作次郎の代わりに行儀の悪い猫を入れてしまう お茶屋に釜を持って行って蓋を開けると猫が飛び出す あちこちに汚物(ババ)を散らす 挙句の果て芸子の財布まで取ってしまう これがほんまの「猫ババ」やがなというのがオチ 
宗助さんは大きな良く通る声で演じた ネタも尊敬する米朝師匠の「珍品」から選んだ 本当に師匠に似ている 物まねも上手だ
トリの春若師(ネタは三十石)によれば今日が宗助さんの繁昌亭での初舞台とか 記念日である こんな日に偶然噺が聴けて幸せである
今日は初めての三実さん(寿限無) 文福師匠のお弟子さんのまめださん(ちりとてちん) 鳥取大落研出身の呂竹さん(相撲場風景) バルーンショーの元銀行員の三金さん それにタカラヅカファンの林家花丸師(厩火事)が登場 なかなか皆さん張り切って演じていた
提灯の代わりに寄付した人の名前を記載した「銘板」があった 立派なものである 直ぐに自分の名前を見つけた またロビーでは笑福亭風喬さんが描いた噺家の「似顔絵」が飾ってあった 特徴を良く掴んだ力作である 噺家の皆さんの前向きの姿勢が伺えて繁昌亭を盛り上げようという気持ちが分かった これからも応援したいと思う一日であった

2019年7月19日金曜日

7月の田辺寄席


毎月 田辺寄席の案内を頂く プログラムをチエックするのだが是非行きたいということが少なくなった どうしてだろう 何か寂しい
7月は大好きな生喬さんが登場 弟子の生寿さんも一緒だった 第850回の昼席はほぼ8割方の入り 900回まであと50回 多分来年末には900回になるだろう 1000回はだいぶ先になる
さて生寿さんは「米揚げ笊(いかき)」米相場で有名だった堂島の商家が出てくる噺である 商家は縁起を担ぐ 下がるというのは禁句だが 最後の最後に口を滑らす 生寿さんの噺は明るく楽しい
生喬師は「遊山船(ゆさんぶね」と「お目見得(おめみえ)花登筐作」の2作 いずれも生喬師らしい噺であった 「遊山船」は「舟弁慶」と同じように夕涼みに出掛けて川を眺める風景が出てくる 舞妓さんのことを「まあ衆」とか芸子さんのことを「げい衆」とかいうのが面白い 鰻の半助も出てくる 最後は同じように雀のお松さんが出て来て「質に置いても流れんように」というのがサゲである なんという種類の「オチ」だろうか?
「お目見得」は昨年末に堀江で聴いたので2回目となる 花登先生は松鶴師匠のために書いたらしい それを先代の松喬師匠が引き継いで演じていたものだが松喬さんはあまり演じなかったらしい 理由を聴いたら「あれはなあ・・・」で終わったらしい 愛すべき丁稚の留吉 生喬師ならではの話芸で演じた
生喬師と生寿はこの高座が終われば神戸の喜楽館に行くとか 「噺家タカラヅカ」に出演するとか チケットは完売のようだ どんなタカラヅカか一度観てみたい
そしてお馴染みの文太師匠は「八五郎出世」江戸では「妾馬」八五郎の妹が大奥で世継ぎを生んだという目出度いお噺であった
田辺寄席は歩いても近いので助かる 一時のような抽選会はないが安価で楽しめるのがとても嬉しい会である

2019年6月19日水曜日

ハルカス寄席は満員御礼



毎週火曜日に開かれる「ハルカス寄席」久しぶりに時間が取れたので足を運んだ ガラガラのつもりで行ったのだが・・・25分前で62番の札をもらう それからも続々集まる 席を増やして対応 100名位だろうか 満員御礼 今日はメンバーが良いためか?
それとも1,000円と安いからか 前半・後半の通しで1,500円と安いからか?それとも繁昌亭が休館しているからか?高齢者と女性が多い 有名な落語評論家の顔も拝見した 取材だろうか?

かい枝師がトップバッター なるほど「開始」だからか? 夏らしく「青菜」教科書通りではなくアドリブを適当に入れて笑わしていたのはさすがである
紫さんは「手向け茶屋」初めて聴く噺であった 単純な噺であるが 紫さんの「知らんけど」のタイミングが実に巧妙であった 
阿か枝師は「住吉駕籠」これは同じ話の繰り返しであるが充分に笑わすのは話芸のなせる業である
ここで前半戦は終わり 13時開始で14時10分と70分間の舞台が終わる
後半戦は14時30分から トップは文鹿師の「創作落語」多彩な趣味の話でマクラを振る 「もっちゃリーズ」の野球の噺から入る 続いて毎年インド行く話から今年行った時の面白い話をネタにした インド人もビックリ 達者な話芸で笑わした 
由瓶師はいつもながらの爆笑 人柄が出ている 愛される噺家である 入門して22年とか マクラの後輩の「よいしょ」から入って「うなぎの幇間」は最高
トリは講談 旭堂南海師の「嘉納治五郎物語」初めて聴いた 「いだてん」では役所広司氏が演じている嘉納治五郎 視聴率は駆け足で下がっているというのが面白い 嘉納治五郎は神戸・灘五郷の酒屋が実家 本家は「菊正宗」これを本嘉納家という 分家した「白鶴」これを白嘉納家という 明治維新の時に勝海舟との縁で上京し「柔」の道を切り開いた
そのストーリーが実に面白かった 講談だから多少のフィクションも入るし演出も入る これが面白い しかし「沢の鶴」が嘉納家と関係あるような話があったがこれは?多少疑問が残る 調べてもその事実は見当たらないのだが・・・ 

2019年4月30日火曜日

大満足の米朝一門会


 米朝一門会に足を運んだ お誘いがあり喜んで楽しみにしていたもの 演者は優々 歌之助 南天 千朝 米團治 雀三郎の豪華な顔ぶれである 
 優々さんの「たいらばやし」から始まった 三代目春団治バージョンの「たいらばやし」だったので驚いた というのは私も全く同じ春団治師匠のCDを聴いて覚えていたからだ ときどきクスグリを入れていた 声も大きく上手だった 聞くと雀々師匠の3番目の弟子とか ただ6人いた弟子で残っているのは自分ひとりとか
 歌之助師は「悋気の独楽」初めて聴いた 調べると歌々志から三代目歌之助に襲名したようだ 米朝の孫弟子にあたる マクラでは「コナカラ」というのが一升の半分の半分ということで「二号半(にごうはん)」という説明をした 東京ではおめかけ 大阪ではおてかけと呼び方が違うことは再々聴くが「コナカラ」というのは初めて聴いた 
 南天師は「阿弥陀池」マクラが最高だった 平成の終わりに「平静」ではないということを言ったら拍手が起きた おれいは要りませんと言ってまた拍手が起きた 得意の小噺を披露した 「何書いているの 絵」「何しているの シー、気張っているの ウン」
 千朝師は「鹿政談」をかけた東京の名物は「武士、鰹、大名、小路、生鰯、茶店、紫、火消、錦絵」京都は「水、壬生菜、女、羽二重、御簾屋針(みっしゃばり)、寺に、織屋に、人形、焼物」大阪の名物は「橋に船、お城、芝居に、米相場、総嫁(そぉか)、揚屋に、石屋、植木屋」奈良「大仏に、鹿の巻筆、霰(あられ)酒、春日灯篭、町の早起」ということで始めた 息もつかせぬ話しぶりであった 「きらず」と「まめ」がオチである
 仲入り後は米團治師「稽古屋」だった マクラではニューヨークの噺をいれた 芝居噺が得意な米團治 今日は三味線を入れての色っぽい噺で聴かせた さすがである トリの雀三郎師は「野崎詣り」これも季節に合った噺であった 今日は大満足の舞台であった

2019年4月21日日曜日

松喬一門のチャリティ寄席


今年も松喬さんが住吉大社で寄席を開いた プログラムを見ると「松喬」さんのことを「しょうきょう」と書いてあった 正しくは「しょきょう」である 松鶴の弟子であるから「しょきょう」となる 
いつものように六代目松喬一門の3人が勢ぞろいした 喬介 喬若 松喬師匠 今日は舞台当番として見慣れぬ若者が座布団やメクリを行っていた 師匠によるとまだ入門前の修行らしい 時間が経てば弟子入りを許されるということを師匠が話をしていた 楽しみである
喬介さんは「七度狐」2005年入門だから14年目になる 今や人気者で「落語やりまーす」は彼のお得意のフレーズだったが最近は聴かなくなったのが少し寂しい 山中温泉での落語の噺でマクラは盛り上がった
喬若さんは「天災」1998年入門だから21年目になる 落語界の松坂大輔というのがマクラでの自己紹介である 表情が実に豊かで熱演だった
六代目松喬師匠は「手水廻し」と「抜け雀」先代の松喬師匠に入門したのが1983年 今年で36年となる 髪型がいつも綺麗にしているので自己紹介は「上方」の噺家です である 最近は頭を植木のようにきちんと揃えているから はい園芸=演芸ですということも言って笑わしている 師匠は本当に上手い  
5月に心斎橋角座で先代の追善興行が行われるとの葉書が届いた 六代目松喬 遊喬さん 生喬さんの豪華な顔ぶれだ しかし残念ながら他の用事と重なっているので今回は見送り またの機会を待ちたい

2019年3月30日土曜日

第5回同志社寄席vs京都大学




今年の同志社寄席は京都大学を迎えての企画 聞くと同志社出身の噺家3名の内、諸般の事情で雀喜師が出演できないとのこと どうしたんだろう 
前座の阿久太さんは「兵庫船」彼は花園大学卒 俳優を経て落語家に 入門が遅いので今年48歳になる 
京大卒の福丸さんは「書割り盗人」別名「だくだく」書割りとは演劇で大道具の一つ 木枠に紙や布を張りつけ風景や建造物を描いて舞台背景としたもの 壁・柱など一定の法式で書き割るところから来ているもの 落語は何もないから箪笥とかを書いた家に泥棒が入るところから始まる 別名だくだくというのは わき腹から血がダクダク出たつもりとかいうセリフから来ている 何々しているつもり という「つもり つもり」の会話が面白い 福丸さんは将来有望な噺家であることには間違いない
続いて喬楽さん やはり病の影響か 自信がなさそうで小噺 雷さんとお日さんとお月さんの小噺で笑わした 
仲入りの後は京大卒のたま師  最近よくかけている「憧れの人間国宝」文楽での人間国宝をもらうという噺 落語家=米朝師匠かと思ったが全然違った 創作落語である
トリは福郎師匠の「井戸の茶碗」古典中の古典 清兵衛と作左衛門が登場 聴きたかった噺であった 久しぶりに満足した 帰り福郎師匠に御礼を言って帰路についた

2019年3月10日日曜日

鶴二独演会 繁昌亭


2月24日日曜日夜 繁昌亭にて鶴二さんの独演会があった 昨年の前売りで購入していたので忘れかけていた 3月?チケットを確認すると2月だった もう少しで忘れそうになっていた 繁昌亭に着いたのが17時30分 既に入場が始まっていた 最後の列だったので前の席があるかなと心配していたが5列目の真ん中のひと席が空いていた ラッキー 鶴二さんの会には和服姿の女性が多いのが特徴 この日も多かった
露の瑞の「ん廻し」で開口一番 続いて鶴二さんの「軽業講釈」 お馴染みの旅ネタである 軽業一座と講釈師のやりとりが面白い まさに軽業と講釈だった 
続いて松旭斉天蝶さんの「和妻 浮かれの蝶」何だろうと思ったら蝶々とのお遊び 紙で作った蝶々を扇子で風を送り浮かす有様は本当の蝶のように見える 天覧の芸とか?素晴らしいこのような芸を初めて見た 天蝶さんは前の芸名が「わんだふる佳恵」とか 2016年に改名したらしい なかなかの美人であった
仲入りの前は鶴二さんの「親子茶屋」三代目春團治師匠からお稽古をつけて頂いた噺とか 何回聴いても面白い 
三席目の「替り目」はいつも聞く噺と少し違った 隣の三人連れのご婦人が「上手やね」と言っていたが面白かった 初めてなのか 常連なのか 鶴二さんが上手なのは誰もが知っているのに・・・
ところでこの繁昌亭から悲しい知らせが届いた 正確に言えば上方落語協会からであるが6月の改修工事で寄付の名前入り提灯を全部撤去するとのこと 約束違反である 突然の一方的な知らせに繁昌亭の従業員にクレームを出した
もう繁昌亭には魅力がなくなった そう思いながら帰路についた

2019年1月27日日曜日

田辺寄席 睦月席 桂米二一門会


今年初めての田辺寄席 米二一門会 楽しみにしていた 米二師匠から届くメルマガはいつも楽しみにしている そこでも田辺寄席の案内が書かれていた 父上が昨年ご逝去されたとの記事を読んだ 師匠の思いが伝わって来た もともと師匠の文才は凄いものがある 「上方落語 十八番でございます」という著書ある 勿論購入した 2013年2月3日にサインして頂き大事に読んでいる 
この2月3日に二葉さんは(2011年3月9日入門)二席(「子ほめ」と「道具屋」)演じた 師匠は「茶の湯」と「初天神」の二席を演じたのを覚えている
さて田辺寄席 二葉さんが「牛ほめ」を可愛らしく演じた お客さんも可愛らしい仕草や言い回しに爆笑していた マクラでは2017年に入門した弟弟子の二豆さんのことで笑われていた
続いて二乗さん この時期らしい「ふぐ鍋」もうどこに出ても立派に出来る噺家である 2003年入門ということは16年か これからである
トリの米二師匠は「代書」これは最初に入って来た男までで終わるのかと思ったらそうではなかった 続きがあったようである 初めて聴いたような気がする 米朝の師匠の米團治さん作なので正統派として演じた
文太師匠は「千早振る」さすがである 次から次と出てくる会話 師匠のネタはどのくらいあるのだろうか 
だんだん田辺寄席も緊縮財政になって来た 正月はぜんざいが振舞われていたが今年もなし 第836回の開催 年に約30回開催だから3年後に900回 長生きして楽しみたい

2019年1月18日金曜日

たま 阿倍野独演会 2019年新春


今年も「たま阿倍野独演会」で落語鑑賞がスタートした 今日は誕生日とか 天使さんがお祝いの歌ということで合唱 さすが天使の贈り物 素晴らしい
白鹿さんは2回目だったが 成長途上「転失気」も独自のクスグリを入れていたのは良かった 転失気の「しき」を 柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺の正岡「子規」とか 
天使さんは「七段目」まだ若いのに達者だ 女流噺家でも有望株とみた 確か桂米朝師匠門下 月亭門下 孫弟子だったような
さて たま師の登場 年末に手を怪我した話を面白おかしくマクラで話した 怪我のこともネタにするあたりさすがだ 長いマクラの後は「水屋の富」を演じた 富くじであたった800両を床下に隠していたが泥棒に取られた水売りの男 取られる前は心配で心配で・・・ 取られた後は元の生活に戻るという噺
続いて「ネズミの王国」ミッキーマウスと言えば東京ディズニーランド なんと大阪のUSJとのバトルだった たま師独特の新作だった
仲入り 三風師が登場 得意の「振込め」だった 何回聴いても面白い もっと他の噺を聴きたかったのだが
最後はたま師の「貧乏花見」だった オーバーなアクションで笑わせた 満足度は400% 4人×100%とした
私の知人とたま師が高校時代の同級生であることが分かった しかも剣道部で同期だという へえー剣道部だったんだ その頃から変わった技を繰り出していたと聞いた たま師らしいエピソードだ