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2021年12月15日水曜日

第2回 喬若の3249ROOM 落語会



喬若師の新しい落語会 2回目 前回は一門の喬龍さんだったが今回は一門外の雪鹿さん 初めてだったので予めネットで調べた かなりの記事が出ていた 2018年入門 元小学校教師とある なんか面白そうな感じ 平成2年生まれだから31歳 かなりお年を召しておられる バイオリン漫談なども得意 阪南市の出身みたいだが和歌山の素人の会でも出番があったようだ 思い切って教師から噺家になったものだ 応援しているとわかちかさんが説明してくれた
舞台に上がると自己紹介 文枝一門であるが師匠は文鹿師 その師匠は文福師 なかなかユニークなメンバーばかり 物まねが上手い それにしても変わり種ばかりの一門 叱られるかもしれないが・・・
雪鹿さん 声がすでに噺家に向いている 大きな声 メリハリの利いた口調といい将来楽しみな噺家さんである 思わず応援したくなるタイプだ 演目は「ん回し」かな 今日は着物を忘れてきたらしく喬若さんの着物を借りての舞台だった
喬若さんは長い長いマクラであった 何回聞いても面白いのはどうしてだろう 福太郎君の将来が楽しみである 今日はなんの噺かなと思っているとやはり子供が出てくる噺だった 最初は「千早ぶる」もうひとつは「初天神」それにしても時間がたっぷりあると色んなダジャレ連発で思わず笑ってしまう 笑いに来たのだから当然である 後ろの男性はものすごく笑っていた 今日は8割がたが女性 皆さん常連 こういう雰囲気はなかなか良い
仲入りの前に篠笛とバイオリンの演奏があったり、超能力のコントがあったりして大いに楽しませてくれた ふるさとと情熱大陸の2曲 
今日の収穫は雪鹿さん またどこかで会いましょう
 

訃報相次ぐ 川柳師匠 圓丈師匠


11月に続いた訃報 江戸の噺家が相次いでお亡くなりになった それも三遊亭圓生さんの弟子だったお二人 また新作落語の話し手として有名だった 二人のホームグランドは東京の舞台 浅草 末広 鈴本 池袋などなど 二人とも落語協会だから同時に出ることもあったと思う
私自身は何回も観た 川柳師匠は昭和6年生まれ いつも同じネタ ジャズ息子が得意 立って踊るのが他にはない所作 また時々怒ったようなことを言って笑わす いわゆるお客を「いじる」のが好きな噺家である 人生の喜怒哀楽をすべて知った人であった
圓丈師匠は昭和19年生まれ 明治大学卒 名古屋出身 愛想は良くない印象がした 新作なら圓丈というくらい名手だった 「新作の革命児」がこの人のニックネームであった そのほか鳳楽師匠と圓生の名前を継ぐかどうかで争ったことも記憶に残る のちに圓窓まで参戦したが結局は盛り上げるためのものだったのか 
三遊亭白鳥師が弟子として有名 白鳥師も新作を演じている 落語界に新風を送り込んだという点では貴重な噺家であった 
お二人に合掌
 

2021年11月2日火曜日

人間国宝 小三治師匠 ご逝去


小三治師匠がお亡くなりになった 突然の訃報 10月7日 心不全 ご自宅で 81歳とのこと 謹んでご冥福をお祈りします

池袋演芸場での高座を見たのは9年前の8月だった 夏の興行であった 毎年8月に小三治師匠は池袋の高座に立つ ファンはそのことを知っているから 超満員 開演時間に行ったが既に満員 立見席承知で入った 13時過ぎからずっと立ってみていた 正直疲れた 途中通路に座り込んだのを覚えている 何しろ「トリ」だからお客さんは誰も帰らない みんな小三治師匠を楽しみにしている マクラではオリンピックの馬術の法華津さんの話をしていた 法華津と補欠を引っかけて独特の間で笑わした 噺は馬に因んで「馬の田楽」だった
 
2014年に人間国宝に認定される とにかく存在感があった 多趣味は有名である 歌も味があった 最近は小三治師匠を中心とした特番もあった いろんな病気と闘いながら舞台を楽しまれていた 江戸では志ん生 志ん朝 小さん 談志 上方では米朝 松鶴 春団治 文枝 枝雀とスケールの大きな噺家が旅立っていった 特に枝雀師匠とは同い年だった 芸風は異なるが交流はあったようだ
とにかく江戸落語の代名詞 今となっては、DVDでしか聞けない しかしやはり落語はライブに限る 池袋の芸をしっかりと焼き付けたのでそれを思い出している お弟子さんの三三も寂しいだろう 三三の高座で思い出話を聞きたいと思う

2021年9月24日金曜日

鰻谷寄席 9月席満席


 鰻谷寄席 2日目は満席だった 本日はテレビ収録があった 有線テレビのジェイコム寄席とのこと?いつ放送されるのだろうか 調べてみると寄席専門チャンネルをジェイコムではやっているらしい しかしちょっと違うみたい 地上波のジェイコムで日曜日の7時から放映しているとの情報もある これを一度見てみたい

今日もまた開口一番で喬龍さんが出てきた なかなかの男前である 若さが一杯というところだ 「延陽伯」だったがなかなかうまい この噺は合っていると思った さてプログラムに沿って進む 第1部 呂翔さんは「米揚げ笊」初めて見たが声も顔も上方らしい 将来有望です 楽しみ 幸せなら手をたたこうで登場の喬介さん「金明竹」舞台に余裕ありでした 楽しい舞台です 梅團治さんは「竹の水仙」地味ですがいい噺を聞かせてくれる 左甚五郎の噺は上手だ 歴史ものがいい 先月は鬼の面だったがこれも良かった

第2部は呂好さん「太鼓腹」久しぶりに拝見したがお坊さんのように頭を照からしていたのにはビックリ 今日一番の笑いを誘ってくれた 若旦那が太鼓持ちの繁の腹に針を打つ時の仕草が最高 「アイタタタ・・・」を何回もする度に笑った こんなに笑ったのは初めて 松喬師匠は「二人癖」を演じた マクラの女子大生の落研の噺も初めて聞いたが最高に笑った 「つまらん」「のめる」の癖を巧みに誘い出す話は先代の噺も良かったが今日も秀逸 第3部は松五さん「化物使い」久しぶりに舞台で見た 上方ではなかなかやらない噺 鬼太郎知ってるか?で笑わす そして鶴二さんは「時うどん」の予定だったが鰻谷寄席の話題(安い コアな年配のお客など)松鶴師匠の話 若い時分の道頓堀の舞台などを喋っているうちに持ち時間が来て終わり お客は喜んでいた

第4部は喬若さん「動物園」お目当てである 今日はトラの動きを熱心に演じた なんでも喬龍さんが今師匠から動物園の稽古をつけてもらっているとのこと 喬龍さんのために演じたかもしれない あまり上手すぎて途中で拍手が いつもの噺だが何回聞いても面白い噺である 学校寄席には持って来いのネタである 今日のトリは遊喬さんだったが時間の都合で早退した

今日も「ハノーバー」「雷ジャクソン」「パピヨンズ」の漫才があったが「雷ジャクソン」が新鮮だった



2021年9月15日水曜日

仁鶴師匠 ご逝去


仁鶴師匠が2021年8月17日にお亡くなりになった 1937年生まれ 享年84歳 1962年に松鶴師匠に入門 その後の活躍はご承知の通り 私が最後に師匠の舞台を見たのは10年くらい前 なんば花月であった 15分くらいの持ち時間では漫談のような話で舞台を降りた
仁鶴師匠の入門当時の様子を「青春の上方落語」で読んだ 枝雀師匠と同じくテレビやラジオの素人演芸会で大活躍していた 同じ時期である 先に枝雀さんが米朝師匠に弟子入り 続いて仁鶴さんが別の師匠に弟子入り 同じ師匠ではまずいと思ったようだ 25歳でこの世界に入った 当時の上方の噺家は20数名 なんとか60名くらいにしたかったようだ
仁鶴さんはとりあえず3年くらいは精出してがんばってやれば、向いている向いてないが分かるだろいうという気持ちだったらしい 仁鶴さんの親も昔は浪曲家を目指していたようで親の理解もあった 血筋というものか 
翌年の1963年に吉本興業に入る 松鶴師匠は松竹芸能だったが芸風からして吉本があっていたのだろうか 「吉本向き」と幹部が判断しスカウト 結果的にこれが良かった 吉本のお笑いにのったのである 1966年深夜ラジオでデビュー 私が大学2年の時である その後「ヤングおーおー」でも人気者になった あの独特の喋り方が印象深い
何度も舞台で拝見したが 晩年は舞台に上がらず もう仁鶴の時代は終わったと感じた そこが残念である これは仕方がない 舞台にあがってこそ親しみを感じる やはり年齢的なものもあるだろう 米朝師匠がそうであった ひと時代を気づいた仁鶴師匠に感謝したいと思う 合掌


 
 

2021年8月19日木曜日

鰻谷寄席は豪華です



月に1回3日間 心斎橋角座で開催されている「鰻谷寄席」 8月席の2日目に行った 角座は松竹芸能の芸人が出演するところ 落語で言えば笑福亭松鶴一門 桂春団治門下である 漫才は酒井とおる・くにお 海原はるか・かなた 横山たかし・ひろし(たかしは2019年ご逝去)今日は色物(漫才他)3組 落語は10名の噺家が13時から16時30分頃まで楽しませてくれた
開演時間前に出たのは七代目松喬さんの三番目の笑福亭喬龍さん 見習い中ということで稽古のひとつとして出たのだろうか 驚いた 先日喬若さんの会で聞いた「看板の一」だった 昨日は四番目の弟子の喬路さんも出たらしい この3日間はどうも二番目の弟子の喬介さんがプロデュースしたようだ なんと喬介さんにも弟子が出来たらしい それも女性らしい 可愛いらしい 
落語の演目をメモした 鶴太さんは「平林」 枝鶴師の弟子らしい 初めてだ 咲之輔さんは「いらち俥」 次はお待ちかねの鶴二師 最近仕入れ中とかで「猫と金魚」短い噺だが最高に上手い 笑わせてくれる 生寿さんは「相撲場風景」梅団治師は「鬼の面」なかなか聞かせてくれる 石松さんは「猫の皿」松喬師は「借家怪談」喬若さんは「野ざらし」そして本日のトリは喬介さん 「皿屋敷」 
お客さんは25名くらいか これで1500円とは嬉しい 
 

2021年8月12日木曜日

久しぶりに落語会に出掛ける

 


ご案内を頂いた 前にも数回頂いていたのだがお断りしていた 今回はワクチンを2回接種しており安全と判断した 落語会は昨年12月以来 あのときは心斎橋角座だった 喬若さんも出ていた 今回は松喬さんの筆頭弟子の喬若さんと三番目の弟子である喬龍さんとの会である

喬龍さんは2回目 マクラで自分の下に弟子が出来たと言っていた まだ見習い中とのこと 喬路とか言っていた 兄弟弟子で相性が合わなくて辞める噺がいるようなことを言っていた なんとなく分かる話である 今日のネタは「看板の一」昨年の1月以来だったが違和感がなかった

喬若さんは「延陽伯」と「ちしゃ医者」を連続して演じた かなり太ったのではないか 直ぐに分かるくらいだったから5キロくらい太目になったのではないか 落語の後に名人芸の笛を楽しく吹いてくれた 手拍子も入れて楽しませてくれた 最後は「高津の富」だった 高津の富は始めたばかりとかだったがなかなか上手いと思った さすがである 

今日は会場の関係で20数名と少なかった 密を避けるために仕方がない マスクの着用も必要だ いつになれば規制がなくなるのか 速くコロナが収束して欲しい


2021年5月8日土曜日

浅草演芸ホールから生ライブ



5日は浅草からのライブ これも楽しみだった 昼席に登場した噺家さんについてのメモ 扇兵衛 初めて 木久扇師匠の10番目の弟子 せんべいよりはまんじゅうという感じ 道具屋を演じる 木りん 木久扇師匠の弟子 身長192センチ 父は元大関清國 相撲の噺 切れが良かった 将来有望と思う 続いて三朝 「みささ」ではない たぶん一朝さんの弟子 はきはきして上手い「新聞記事」をしっかり演じる きく麿 一度生で聴いたことあり 面白過ぎる金明竹 九州弁で達者 続いて玉の輔 人気者である ちょっと痩せた感じだが歯切れは良い 安心「つる」かな 通常の「つる」とは違う 元気で良かった 圓太郎 「強情灸」 時蔵  初めて 木久扇師匠の弟子だが直弟子ではない 酒飲みの噺だったが演目は不明  文楽師匠 さすが上手い「六尺棒」  一之輔は「人形買い」を演じた  さん喬師匠は「初天神」を  正朝は「わら人形?」  三平の落語は初めて「荒茶」=上方では荒大名の茶の湯 マクラでは駄洒落連発  そして一朝師匠の「湯屋番」で仲入り

彦いちは自作の創作落語半ば  木久蔵は木久扇の息子 はきはきしている ネタは「後生鰻」  白酒は軽快に「茗荷宿」 昼の主任は木久扇師匠 お馴染みの「彦六伝」落語より漫談? 今日は木久扇師匠が主任だったから弟子の出番が多かった

さて夜席 トップは小んぶ「太閤記」を大きな体で演じた  わさびは鯉の滝登りだったか   三木助は「猿後家」  馬石は「堀の内」珍しい噺  菊之丞は「替り目」の後半部分  小ゑんは初めて 得意の新作「フィ」圓丈師匠もやるネタらしい   圓歌は「やかん」だがお馴染みの駄洒落連発  カルロスゴーンがオリンピックに出る?高跳び とか キリンは夜行性?アサヒを嫌うとか 笑わす 

ここで仲入り  左龍は「宮戸川」 はん治はいつもの新作  扇遊は「一目あがり」  雲助は「辰巳の辻占」だった 実は分からないので師匠にメールで問い合わせ 直ぐに返事があった 師匠から 「以前は人情噺だったとか巻煎餅の中も本当に辻占いで待ち人来たらずの類で面白みに欠けるとのことで後世の噺家が都々逸に変えたとか 本来は「辰巳の都々逸」なのでしょうが語呂が悪いのでそのままになっている」とか 詳しく教えて頂いた ありがたい  さすが落語会一のIT通 夜の主任は喬太郎「転宅」でたっぷり 満足満足

夜は落語が多かった しかし色物の芸人を入れてれば50数人が登場したのではないか 10時30分から21時まで 凄いのひとこと 江戸はやるなあ 上方も頑張らないといけない


2021年5月5日水曜日

鈴本演芸場から生ライブ

5月3日(祝・月)に生ライブが「YouTube」であると親しい方からメールを頂いた 12時30分からの昼席と17時からの夜席 豪華な顔ぶれである 落語だけでもたっぷり 
 昼席はつる子 歌奴 志ん輔 一朝 たけ平 白酒 で仲入り 文蔵 さん喬 トリ(主任)は一之輔 9名 他に色物が入る 
 夜席は甚五楼 彦いち 扇遊 こみち 喬太郎 仲入り 菊之丞 トリ(主任)は権太楼 7名 江戸はスターがたくさん 喬太郎 菊之丞 一之輔は人気者だ 他にも三三 落語協会だけでも多数 落語芸術協会も最近は若手が真打になって期待がもてる 知っているだけだが昇吉 小痴楽 宮治 鯉斗 講談の松之亟改め伯山 など多士済々の顔ぶれ それに比べて上方は数えるほど たま 吉弥 ・・他に出て来ない 

 さて今日のライブの収穫は歌奴の佐野山 大横綱の谷風梶之助が登場する相撲噺 たけ平の源平盛衰記 他はあくび指南 時そば 寄合酒 厩火事などお馴染みの噺だった YouTubeの視聴者は5000人とか チャットで皆さんメッセージを寄せていたがこれがまた面白い 5日は浅草演芸ホールからの生中継がある ここは鈴本より倍近く芸人が出てくる 一人当たりの持ち時間が短いらしい 

 3日は20時30分から菊之丞さんの「でじたる落語」があった これは「ほうじの茶」で大笑いした 最高の芸である 彦六 雲助 さん喬 談志の物まねである ゲストに喬太郎 得意の創作落語で「同棲したい」やや怪しい噺である 

 これとは別に喬太郎さんの「歌う井戸の茶碗」もYouTubeで見たがこれが最高に面白かった 緊急事態宣言で鈴本も浅草も5月1日から休業となった 他が閉めているのに演芸場だけが開いているのはおかしいという世論があったようだ 席亭も悩んだうえでのオンライン配信 に切り替えた  おかげで「免疫力アップ」にはつながった ありがとう鈴本と浅草