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2011年11月23日水曜日

談志師匠ご逝去

突然の訃報。家元の無茶苦茶ぶり。わがまま放題は、週刊現代で連載されている最中である。とにかく痛快である。信念を押し通しているのは立派。凡人では真似できないことばかりである。時々、そういうへそ曲がりは居ることは居る。談志師匠がご逝去された後の立川流はどうなるのだろうか?
今日、お借りしていた「今どき落語」のDVDを鑑賞した。権太楼、菊之丞、小遊三、さん喬に続いて立川談笑さんが出てきた。演目は、「金明竹」、この噺の佳境部分で出てくる仲買の佐吉を大阪弁でなく東北弁でやっていた。立川流らしく、途中で余裕のギャグを入れての熱演だった。「今どき落語」というタイトルが気になっていたので、伊集院光の解説をよく聞いてみると「今どきの落語家」という意味であることが分かった。志の輔さん、談笑さん、談春さん、志らくさん・・・と素晴らしい噺家を抱えている立川流の今後の隆盛を祈念したい。談春さんの落語会が12月にあるので楽しみである。

2011年11月20日日曜日

松葉ガ二

堺港の水産卸売センターのカニである。値段は4000円から10,000円くらい。形、太さ、重さなどで決まってくるのだろうか?前日に小料理屋でカニが出た。勿論、生である。焼きガニにした。味噌にはお酒を入れて焼いた。なんとも言えない美味しい味であった。
この日は、前の会社時代の同期の集まりがあった。毎年、山陰、岡山の温泉で一杯やる。今年は皆生温泉。11月に解禁されたばかりの旬の味。旧交を温めた2日間であった。

2011年11月19日土曜日

崇徳院

百人一首つながりで「崇徳院」という噺。これも何回も聴いた。笑福亭松喬師匠もよくやる。笑福亭といえば、お酒の噺が多い。相撲場風景とか禁酒番屋(関所)、三人上戸とかである。先日、呂鶴さんの三人上戸を聴いた。特にサゲはないが、わあわあいうております、おなじみの三人上戸でございますで噺は終わる。

「瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢はむとぞ思ふ」崇徳院は和歌をとりわけ好んだ。この歌は恋のはげしい情熱を詠んでいる。高津さんの茶屋で若旦那の作次郎が隣に座ったお嬢さんに一目ぼれ。お嬢さんが忘れ物をした。作次郎がそれを知らせてその御礼にお嬢さんが色紙に歌を詠む。「瀬をはやみ・・・」と上の句。作次郎はどこのどなたか分からないお嬢さんに恋の病で寝込んでしまう。心配した父親が番頭さんにお嬢さんの捜索を依頼。見つけたら大金を出すという。番頭さんは、自分の女房にせかされて床屋・風呂屋を探す。「瀬をはやみ・・」と念仏のように唱える。お嬢さんの方も同じく恋の病。やはり同じように探していたのだ。床屋で双方の代理人が出くわす。喧嘩となり鏡を割ってしまう。サゲは「割れても末に買うとぞと思う」少し歌が違うが良いとしましょう。それにしても素晴らしいストーリーだ。 

2011年11月16日水曜日

千早振る

久しぶりに「千早振る」を聴いた。紅葉の季節にふさわしい噺である。これを天狗連の松風亭眞笑さんから聴いた。大学の落研出身だから基本は出来ている。なかなか上手である。「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは」の百人一首の在原業平の古今集の歌を迷解説してくれる。竜田川というのは、川だと思うだろう。違うんだな関取りなんだ。なぜ、大関まで務めた人が豆腐屋になるのかと聞かれて、実家だと答えて納得。しかし、水くくるとはの「とは」を聞かれて困ってしまう。「とは」は、苦し紛れに千早の本名だとか。サゲも笑ってしまう。「・・・とは」は、次に述語が続く言い方ではある。この場合は、主部と述部が逆になった倒置法となっている。眞笑さんは、同じく百人一首のももしきやにも言及していた。ももしきや 寒くなったら履くもんだ・・・・とか言って笑わしていた。

本当の意味は「不思議なことのあったあの神代にも聞いたことがない。竜田川が唐くれないに色に水をくくり染めにするとは」である。千早振るは、神にかかる枕言葉とか。竜田川は斑鳩にある川である。一度行ったことがある。龍田神社もある。紅葉の名所である。また行ってみたくなった。

2011年11月9日水曜日

千両みかん

みかんの季節である。これから正月にかけての果物の王者はみかんだと思う。昭和39年、初めてみかんを長崎で買った。100グラム10円とあった。10円?安いな、これ100グラムくださいと言ったらひとつのみかんを呉れた。高校の修学旅行の時である。この時、みかんひとつが、100グラムであることを知ったのである。
志の輔さんの「千両みかん」を聴いた。この噺は、昔よく聴いたが、志の輔さんでは初めて。なんとも言えないタイミングで笑いを取る手法は真似が出来ない。古典であるが、現代のアドリブを入れる。そうか、今は夏、みかんがあるわけないだろうという怒りのタイミング、思わず笑ってしまう。オリジナルの笑いの感覚である。江戸では神田の千惣。そこにみかんが一つだけあった。これが千両という。倅が欲しいという。親爺が倅のために・・というと番頭も倅のために・・・と調子に乗る。お前が倅と言うことないだろうと言われて、笑いがドットコム。10袋で千両、3袋なら300両と換算し、倅から3袋いただいた番頭がそれを持って夜逃げしたというのがサゲ。落語ならではの噺である。

2011年11月4日金曜日

津山ホルモンうどん

津山に行った。津山は祖母のふるさとである。2回目の訪問、前回は時間の関係で鶴山公園にある津山城に登れなかった。今回はたっぷりあった。本当は桜の季節が良いのだが。
津山と言えばB級グルメで上位の「ホルモンうどん」である。これを食べないわけにはいかない。地図を見ながら検討。「彩の星」というお店を見つけた。

おばちゃんと娘さんがやっていた。ちょっと会話をして、注文。出てきた。一味が合いますからと言われた。なかなか美味しかった。コラーゲンたっぷりのホルモンはコリコリしていた。これは今までに味わったことのない味。津山は、牛の加工で有名な町だということを知った。このお店はもともとお肉やだったとか。お勧めの「干した牛肉」もお手頃の値段だったのでお土産に買ってきた。「時うどん」ではないが、白鳥さんなら「ホルモンうどん」の創作落語を創るかもしれないと思った。