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2019年11月24日日曜日

柳家三三独演会はほぼ満席


三三師の舞台は今年も健在 前日は同じ会場で文我師匠の会 今日は三三の会 客層は全く違った メガホンをもった熱狂的なファンが「みみちゃーん」と叫んでいた 男性だが着物を着ていていた 追っかけかもしれない 
今日は頭を見て驚いた 短髪だった頭がややのびかけていた 分け目もあった ややイメージチェンジした感じであった
今日も三席を演じた 「一目(ひともく)あがり」「五目講釈」「茶の湯」だった アンケートをみると「一目あがり」が平成26年のネタと同じであった
26年が「一目あがり」「転宅」「二番煎じ」この会は参加できた 27年が「金明竹」「親子酒」「粗忽の釘」この会は不参加 28年が「真田小僧」「釜泥」「五貫裁き」この会は参加 29年が「元犬」「三味線栗毛」「お血脈」この会は不参加 30年が「やかん」「橋場の雪」「笠碁」この会も不参加
三三師独演会のⅮVⅮを三巻購入しているがネタを調べてみた 第1巻が不幸者・幇間腹・魚屋本多・三枚起請・首提灯・明烏 第2巻が短命・意地くらべ・お化け長屋・看板のピン・言訳座頭・道灌 第3巻が釜泥・豊志賀・万両婿・のめる・不動坊・鰍沢であった 上方では珍しい噺が多いのに気づく
その上方で仲が良いのは桂吉弥師 お二人は東西の人気者だけにお互いに刺激して落語界を盛り上げて欲しい  

今年もまた桂文我独演会


毎年11月に開催される桂文我師匠の独演会 宗助さんと一緒の舞台は最近多い 宗助さんとウマが合うのだろうか 同じ米朝門下 ただ文我師匠は米朝師匠の弟子の枝雀師匠の弟子 一方宗助さんは米朝師匠の最後の弟子
宗助さんの名前は「二番煎じ」で登場する宗助さんから命名されたとのこと その宗助さんの一席目「七度狐」伊勢参りの途中で喜六・清八が狐に騙される噺 二席目は「豆狸」三田純一氏の創作落語である 三津寺さんを舞台にした珍しい噺 たぶん米朝門下でしかできない珍品 宗助さんも師匠から教わったのだろう 今日は狐と狸のだまし合いがテーマだった
文我師匠は「後家殺し」を最初に演じた これだけが「ネタ出し」であった この会の世話役の方がリクエストしたのだろうか 初めて聞く噺であった 世にも恐ろしい噺である 落語らしいどんでん返しの大作 これも文我師匠ならではである
文我師匠の最後は「馬のす」これは馬の尾っぽを抜いたらどうなるかの噺 オチは「馬が痛がるんだよ」というあほらしいオチだ しかしそれまでの会話は自由言いたい放題 はじめは5月の天皇陛下の参賀に行った時の観察模様を面白おかしく語った 続いて時事ネタのオンパレード 千葉県の森田健作知事の話(オチは「検索」)、オリンピックの裏話(オチは「おもてなし」)、桜を見る会(オチは?思い出せない)次から次と出てくる面白い噺に会場は爆笑の渦 最後は皆で三本締めで終わった

2019年11月15日金曜日

第七回 喬若独演会は楽しかった


喬若さんの独演会 会場には女性の顔が目立った 皆さんに親しまれているなあとつくづく感じた さわやかなルックス 演じる時の豊かな表情 頭の回転の速さなど素晴らしい
今日は3席を演じた 「手水まわし」「替り目」「はてなの茶碗」である どれも秀逸の噺であった
「手水まわし」はお馴染みの噺 何回聴いても面白い オーバーな仕草が笑いを呼ぶ 「替り目」も亭主の独り言がかみさんに聞かれていることも知らずに「かかあ大明神」と拝むところが好きだ うどんやさんが出て来て燗をつけてのやりとりもオチの前のクライマックスシーン ここで盛り上げて「お銚子のかわり目」となる 良く出来た噺である
「はてなの茶碗」も大師匠もよくやるネタだった 思い出して聴いていたがとても良かった 途中「てい」というアドリブも入れて演じたのはさすがである 前の漫才のミヤ蝶美・蝶子のアドリブからの引用だが面白かった こういうのは反射神経だろうか 喬若さんの高いセンスに感服
今日はその他一席目が終わってから「笛」の時間がたっぷりあった 笛の名手と言われるだけある 余芸としての評価は高い 吉本新喜劇のテーマソングの笛が印象的だった
ゲストとして前座で桂治門さんの「牛ほめ」と仲入り後に漫才があった 漫才は松竹芸能のミヤ蝶美・蝶子のバツイチコンビとか 初めて見たがテンポが良く 「てい」も連発していた 「てい」は大阪のおっちゃんが悪さをしているこどもを叱る言葉とか なんとなく覚えている

さて喬若さんの独演会と同じ日の11月9日桂三金さんが脳幹出血で死亡したとの訃報が入ってきた 48歳 彦八まつりで「バルーン」を作ってこども達に渡していた姿が目に残っている 繁昌亭でもたびたび登場していた 明るい噺家である しかし120キロの体重はやばい とにかく明るい楽しい噺家さんだった 心からご冥福をお祈りしたい