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2012年2月11日土曜日

喬太郎の午後の保健室

喬太郎さんの落語会に行った。4年前に池袋演芸場で聴いたことがある。メモをみると「うどん屋」であった。あのときは、独演会でないから「たっぷり」とはいかなかった。今回はたっぷり三席。始めは松竹梅、松さん、竹さん、梅さんが結婚式で御祝を述べる噺。次は、「午後の保健室」という創作落語。最後は「転宅」。多少太り気味の喬太郎さんにとっては、ここの高座は高く、かつ狭そうだった。上がるのはいいが、降りるのに苦労していた。これはやはりなんとかして欲しいね、亀屋さん。

喬太郎さんは、創作落語を多数手がけている。ハワイの雪も名作だ。午後の保健室も彼しか出来ない噺かもしれない。表情が可愛いというか、おぼっちゃまというか、東京の品の良さがにじみ出ている。日大時代から落研で人気者だったらしい。上方で言えば、三枝さんだろうか?ただ、三枝さんは大変な苦労人である。「すみれ荘201号」という名作も是非聴いてみたい。この日の高座でもギャグを連発。12月1月2月だな・・・不愉快(冬かい)とか貴方は不調僕は会長、貴方は不調僕は校長とか・・。

2012年2月7日火曜日

千橘師匠の一文笛

一文笛は人間国宝の米朝師匠作である。スリの名人噺。どういう経緯で出来たのか知りたいところだ。噺は前篇、後編とわかれる。前篇はスリ仲間がスリの権利を売買して名人を競うと言う噺である。これが後編に続く。後編は一文笛が買えない子どものために笛をスルという噺。これが大変なことになる。ここがクライマックス。子どもが濡れ衣を着せられてしまう。子どもが生きるか死ぬかの状況になっていまう。親分に叱られて、スリの名人が右指を詰める。助けるために医者を呼ぶがお金がない。また再度名人がお金をスル。驚いた親分。お前は凄いと感心する。名人「あっしはぎっちょ」でんねん。

千橘師匠は、露の一門である。噺の前に親しく話をさせて頂いた。確か同年である。ざっくばらんで面白い。噺も上手い。さすが、露の一門の幹部である。顔も噺家らしい。この日は露の眞さんも一緒だった。女性噺家である。寿限無をアレンジして笑わしてくれた。単に落語を聞くだけでなく話もできる楽しい落語会であった。