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2012年8月19日日曜日

露の新治さんの中村仲蔵

島之内寄席に行く。三河(HOW・TO・プレイボーイ)、三幸(にぎやか寿司)、米平(稲荷俥)、新治(中村仲蔵)、遊方(うなぎ)、染丸(腕喰い)の6席。入り口でどこか見たことがあるような人を発見、向こうもじっと見ている。何故こんなところで・・・に「トリイホール」に居るのか?やはり知り合いだった。話を聞くと露の新治さんと学生時代からの知り合い。同じ下宿だったそうである。新治さんからのお誘いで島之内に来たと言う。奇遇である。実は新治さんと高松で同じ座敷で飲んだことがあり、こちらもファンであることを言うと驚いていた。新治さんは高松で西日本放送の番組を持っていたので、香川県にはファンクラブがあるのだ。

この日は、中村仲蔵を熱演。この前、志の輔さんの中村仲蔵を聴いたのだが、その時は1時間以上の噺だった。新治さんも下宿の友人に終わった後に言っていたらしい。「この噺は30分弱で話すものではない」と。その通りエキスだけを語っていた。本によると得意な噺は、「狼講釈」、「紙入れ」「鹿政談」だそうだ。古典の名作を演じている。新治さんは、限られた時間を有効に使って大いに笑わしていた。やわらかな人柄の良い噺家であり、今後も応援していきたい。この日の染丸さんの「腕喰い」(かいなくい)は、初めて聴く噺だった。

2012年8月9日木曜日

小三治師匠の落語

落語協会会長の小三治師匠の落語を池袋演芸場で聞いた。超満員で立ち見だった。何度か聞いたことがあるが、いつだったのか忘れるくらい前である。東京に勤務していたとき、末広・鈴本によく通った。早朝寄席、深夜寄席というのもあって入場料は500円。二つ目の勉強会である。もちろん、小三治師匠はそんなところには出ない。小三治といえば「まくら」が有名。長い長いマクラ。博識のあるマクラで笑わす。これが楽しみでお客は集まる。

この日は、オリンピックの噺から始まった。世界でも日本だけだろう。ホケツがオリンピックに出るのは・・・・・。法華津さんの噺から馬の噺になる。馬は賢い。人を見る。自分は馬と気が合わなかったと日高の牧場が出てきて、北海道といえばバイク。バイクの噺もして、再び馬の噺。味噌蔵を背負った馬の噺が始まる。しっこく、しっこい会話が繰り返される。その間の素晴らしさ。味噌蔵を背負った馬が子どもに悪さされ、何処かに逃げてしまう。茶店で売っているおでん、つまり味噌田楽が登場。おらあ「馬の田楽」は食ったことがねえあ、というのがオチ。オチを解説するなんて実に無粋なことである。

2012年8月1日水曜日

さん喬・松喬二人会

楽しみにしていた二人会。たっぷりの3時間。松喬さんの弟子の生喬さんの「時うどん」を含めて5席は贅沢である。杏太郎さんのお蔭でチケットが手に入った。それも前から2列目のほぼ正面。良い席だった。さすが、東西の一流の芸人。会場は満員。満足した落語会でした。

松喬さんは前座噺の「大安売り」と「へっつい幽霊」の二席。マクラは、闘病記。みんなが心配していたことである。それにしても落語の予定を次々と入れて、それに向かって治療する姿は痛々しいが、凄い精神力を感じた。どうしてもガンを克服して欲しい。

一方、さん喬さんは、「船徳」と「たがや」の二席。実物を拝見したのは初めて。品の良い噺家である。人気者だけある。二つの噺は、浅草近辺の噺で古典中の古典である。「船徳」は、実家を勘当になった若旦那の噺。船頭にあこがれ、船頭の徳さんになったは良かったが、そう簡単には、船は漕げない。お客さんを乗せて船は出したが、ドジばかり。やっとのことで大桟橋には着いた。お客から「おい船頭大丈夫か」と声を掛けられ、「ヘイ、船頭一人雇っておくんなせい」がオチ。船で揺られての会話が最高。本題に入る前の噺が少し長かったので、欠伸が少し出ました。次回もぜひ聴きに行きたい。