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2013年12月16日月曜日

林家染吉さんの癪の合薬


染吉さんはなかなかの男前である。来年「三代目林家菊丸」さんを襲名する染弥さんも男前なら染吉さんも負けないくらいである。林家染丸師匠の弟子は13人。染吉さんは12番目の弟子。32歳である。入門6年目の若手である。林家の紋は「ぬのじうさぎ」という可愛らしい紋であることを説明してくれた。そういえば「うさぎ」であるし、林家うさぎさんも居る。面白いなと思った。

さて、癪の合薬は、とある良家のお嬢さんが癪を起こすが、なぜか「やかん」をなめると治るという噺。そういえば、その人によって治る不思議な薬があることはある。水とかお湯とか。知り合いで「お茶は駄目で白湯なら良い」という先生がおられた。まあそれはいい。今回の癪とは。胸や腹が急に痙攣(けいれん)を起こして痛むことをいうらしい。そういえば、癪に障るとも言うし、癪だけど・・・ともいう「癪」。女の人に多い病らしい。お嬢さんが道を歩いていると急に蛇が出てきて、癪が起こった。お供の女衆がやかんを探すがない。ふと見ると土手をやかんのような頭をしたお侍が歩いている。女衆が頼んでいるとお侍の家来の可内(べくない)が笑う。ここが面白い。結局、なめさしたのだが、なにかひりひりする。歯形がついている。可内(べくない)なんともないか?ハイまだ漏るところまでいっていません。がサゲ。こういう噺はわりと好きである。江戸では「やかんなめ」ズバリである、

2013年12月15日日曜日

松喬師匠を追福する宿場寄席


草津の宿場寄席は松喬師匠の弟子たちの落語会だった。孫弟子の喬介さんが「金明竹」、風喬さんが「短命」、遊喬さんが「禁酒関所」。仲入りがあって右喬さんが「平の陰」、トリは一番弟子の三喬さんの「鹿政談」を演じた。終わってから松喬師匠の想い出話を全員が語った。三喬さんが司会をし、失敗談を面白おかしく披露した。これだけでも値打があった。

そのあとに、お楽しみ抽選会となった。手ぬぐいやらサイン入り色紙、ファンにとっては貴重なものが次々と出てきた。一緒に行った杏太郎さんには右喬さんの手ぬぐいが当たった。右喬さんは今年の繁昌亭の爆笑賞をもらって今人気者の噺家である。だんだん抽選も終わりに近づいてきて当たるように祈っていたら私にも当たった。なんと松喬さんの手ぬぐいであった。これはこれは、良かった。二人とも当たるとは、幸運な一日であった。大阪からは遠い草津まで行った甲斐があった。