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2017年11月20日月曜日

西宮で特選落語競演会


親友からチケットを頂いた 米朝一門の落語会 毎年開催しているようでこれを楽しみにしている人が多かったように感じた 阪神間の品のあるお客さんで800席の西宮芸術文化ホールはほぼ満席状態 凄い人気である
11時からの公演は江戸から入船亭扇遊師匠がゲストで登場 上方に来られるのは珍しいと思う さてどんな噺か 期待していた さすが江戸落語の「明烏」とは たっぷり30分聴かせた 童貞喪失物語である 上手い 上方の爆笑と違ってこれが古典落語だという噺だった
さて上方勢はといえば 二乗 ひろば ざこば師匠 米團治 南光という顔ぶれだった 二乗さんは「阿弥陀池(新聞記事)」米二さんの一番弟子は順調な成長ぶりが伺える 続いてのひろばさんは相撲のお話の「大安売り」だった 入門から17年か 違うネタが聴きたかった
ざこば師匠は10月以来だった 今日はだいぶと落語らしきものが聴けた 自分でも一生懸命覚えていると言っていた マクラでは入院したときの模様 脳梗塞の症状 失語症 今は落語を覚えるなどのリハビリをしていることなどを話し 簡単な植木屋の「クチナシ」の小噺をした後 上燗屋を演じた 途中「甘酒」が出てこないところもあったが 失礼ながら上々の出来でした 必死さが伝わって来る高座だった 感動した 言葉が出てこないのは前からや と言われて爆笑 皆さん心配しているし私も心配している
仲入りの後は、米團治さん 御曹司の登場 襲名のときの失敗談 春團治師匠のところに携帯を忘れてた話しで大いに笑わせた アホボンと自虐ネタがピタリの御曹司である 地元西宮はファンが多いし温かい ネタは「蛸芝居」得意の芝居噺である 蛸の真似がとても面白くつい笑ってしまった トリは南光さんの「抜け雀」だった マクラは趣味の絵画鑑賞  「抜け雀」は最近聞き飽きるくらい聴いている 南光さんのオチは「天狗に成るなよ」で鞍馬山の大杉とひっかけていた 先日のさん喬さんのオチは教科書通りの「親を駕籠かきにした」である オチを分かりやすくした南光さんは偉い 今日は楽しい一日でした

2017年11月12日日曜日

さん喬・鶴二 二人会


豪華な組み合わせの二人会 秘密クラブのような稲田観音 徳川大将軍三名(家康 秀忠 家光)をお祀りしている 350年の歴史を刻む禅・曹洞宗の寺である 立派な鐘楼 本堂 この本堂に高座があった
今回はお誘いを受け ぜひ行きたいと思っていた さん喬師匠は大好きである 鶴二さんも大好きである このような組み合わせは滅多とみられない さん喬師匠は六代目松喬師匠と親交が深かったと思う 大阪でもお二人の会が西区であったのを覚えている 数回聴きに行った
さて鶴二さんから今日は番外編とのこと メインはお目当てのさん喬師匠と紹介 広島の帰りにわざわざ大阪に寄って来て頂いたとのことで明日は沖縄とか 演目は「鼠穴」は決まっていますがあと一席は「心眼」か「短命」・・・ではないかと言っていた 従って私の方は 短い噺で 東の旅から「軽業」ということだった 鶴二さんのもう一席は「祝いのし」関東では「鮑のし」いや二席とも爆笑の渦で大笑いした
いよいよ 紫綬褒章綬章のさん喬師匠の登場 演目は「心眼」かと期待したが「抜け雀」だった 先日の松竹座の三喬襲名披露公演と同じだった 残念 しかし前回と違い最後の方は丁寧に噺を聴かせてくれたので感動した トリは予告通り「鼠穴」竹二郎と兄貴の物語 夢は五臓の疲れとか 夢に自分が登場しない不思議 女は夢を見る 男は夢を持つ とかをマクラで振ったあと 二人の物語を迫力満点で語った 時には大声で 時にはしみじみと語る メリハリの利いた舞台に全員シーンと固唾を飲んだ 初めて聴く噺ではないのでストーリーは分かっていても堪能する オチは夢は土蔵(五臓)の疲れ 万雷の拍手で高座を降りた 階段が狭いので危ないとも言って笑わした
さすがである 鶴二さんが尊敬する20年先輩との落語会 これからも番外編を期待します 「柳田格之進」の名演も聴きたかった