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2018年4月28日土曜日

第八回 甘茶寄席


先日 御堂筋を歩いていると三津寺さんのところに「甘茶寄席」のチラシが目に留まった 明日開催とある 前回も楽しかったのでぜひぜひということに決めた 
今回も多彩な顔触れだった 最初は女性の「あん光」さんの「刻うどん」なかなか上手だった うどんやの屋号が「あたりや」ではなく「また来てや」とユニーク しかし皆から集めて十五文用意したというフレーズがどうも変 これでいくと三文損は三文足らないので勘定が出来ないことになるのではないか 余計なフレーズだったのではないか 次は「ぼん彩」さんの「仏師屋盗人」 なかなか上手 滅多に演じない噺なので楽しかった  三番目は「安庵」さんの「池田の牛褒め」上手いなあ 福田次官の「慎重に(新潮に)」「あっそう(麻生)」の時事ネタもマクラに入れていた どうせなら安倍首相が謝らないので「アイ アム ソーリー」も付け加えて欲しかったのだが
仲入り前は「水車」さんの「舟弁慶」だった 水車さんは前も聴いたことがある テーマ曲である「コトコト コットン」の水車の歌が耳に残っていた 印象的で効果あり これは落語家でも使える 分かりやすくて親しみが持てる 今日の「舟弁慶」も難しいのにものすごく面白かった
仲入り後は「ぽんぽこ」さんの「転失気」 女性らしく優しく話す 沖縄のマクラも面白く「転失気」にうまくつなげていた オチの「何時の時代からそう呼んでいたのですか?」 ハイ「平安の昔」からも転失気の屁と平安のへを引っ掛けた素晴らしいオチだった 
続いては「晴太郎」さんの「宗論」この方も前に聴いたことがある 確か三枝作の「おじんタクシー」だった 宗論ははどっちが負けても釈迦の恥の「宗論」オチは岸和田出身の「泉州」 途中アドリブで天国の噺「あのよー」も挟んだ トリは「祭蝶」さんの「替り目」だった 時間の関係で「祭蝶」さんの噺が聴けなかったのは残念だった 爆笑が外まで聞こえてきた なかなか値打ちのある落語会である

2018年4月19日木曜日

たま阿倍野独演会 2018春


たまの独演会 春夏秋冬と4回 これは毎回阿倍野区民センターで開催されるのだが今年から小ホールから大ホールに変わった 今日は智丸 二乗 南天さんがゲストだった 智丸は「桃太郎」二乗は「天狗刺し」そして南天師は「茶の湯」だった
主役のたま師は「借家怪談」「胴乱の幸助」新作の「マイセルフス」だった 勿論 お楽しみの「ショート落語」も8つのネタで爆笑 他に「乱」「変」「戦」の違いを上方落語教会の次期会長選挙にひっかけて説明 また「ネタがつく」という話も解説があり ためになった こどもの噺はダブらないようにするのだが 他にストーリーも同じような噺は控えるのが落語界の常識 たとえば「やかん」と「つる」は同じような噺 これは避けるとか 
今日の一番は南天師 この茶の湯が今まで聴いた茶の湯の中で最高だった たぶん南天師オリジナルだろう 誰にも真似できないストーリー 特に茶碗を回すところ 背中に回すのが裏千家 前に回すのが表千家とか 新説である 客人が青黄な粉のお茶を飲んだ時の顔がまた最高だった 面白いのなんの また茶の湯に誘われた借家人の豆腐屋 大工 手習いの師匠の3人の引っ越し騒動も爆笑の爆笑
江戸落語では根岸の里が目に浮かぶ 南天師はそんなのどかな情景よりも人物を中心に面白おかしく演じている 同じ噺でもこのように変わるのか そこが落語の楽しいところだ 教科書通りではつまらない 同じように智丸さんも現代風のアドリブを交えて桃太郎を演じた 仁智さんの弟子とか 将来有望株とみた
たま師の新作「マイセルフス」は面白かった 20代から30代40代・・・というような自分の将来をみる落語 米井敬人さんという作家とのコラボだそうだ 米井さんを検索するとショート落語の作者でもあるとのこと たま師は言わなかったが
それにしても満席状態の会場 隣の年配の女性は眠っていたが後ろの中年の女性は変なタイミングで馬鹿笑い こういう人がいると場がしらける 仲入りのときに顔をそっとみたが 見ない方が良かった 7月も是非観に行きたいと思う