その矢先 招待券が届いた プログラムを見て25日に決めた 宗助さんが出るので是非繁昌亭での舞台が観たかった
25日は天神祭りの日であることを忘れていた 天満宮と商店街は大勢の人で溢れていたが今回から指定席なので助かった お目当ての宗助さんは仲入り後の「口上」で登場 まだ上方落語協会に入りたてということで春若師が気を遣っていた
トリの前に宗助さんが登場 ネタは「釜猫」という初めて聞く噺だった 家に閉じ込められている商家の倅の作次郎が釜の中に入って街中に脱出する噺 「干物箱」によく似ている そのたくらみを親爺が漏れ聞いた 作次郎が入った大きな釜を空焚きする 熱くて我慢できない作次郎が飛び出し脱出計画はおじゃん 作次郎の代わりに行儀の悪い猫を入れてしまう お茶屋に釜を持って行って蓋を開けると猫が飛び出す あちこちに汚物(ババ)を散らす 挙句の果て芸子の財布まで取ってしまう これがほんまの「猫ババ」やがなというのがオチ
宗助さんは大きな良く通る声で演じた ネタも尊敬する米朝師匠の「珍品」から選んだ 本当に師匠に似ている 物まねも上手だ
トリの春若師(ネタは三十石)によれば今日が宗助さんの繁昌亭での初舞台とか 記念日である こんな日に偶然噺が聴けて幸せである
今日は初めての三実さん(寿限無) 文福師匠のお弟子さんのまめださん(ちりとてちん) 鳥取大落研出身の呂竹さん(相撲場風景) バルーンショーの元銀行員の三金さん それにタカラヅカファンの林家花丸師(厩火事)が登場 なかなか皆さん張り切って演じていた
提灯の代わりに寄付した人の名前を記載した「銘板」があった 立派なものである 直ぐに自分の名前を見つけた またロビーでは笑福亭風喬さんが描いた噺家の「似顔絵」が飾ってあった 特徴を良く掴んだ力作である 噺家の皆さんの前向きの姿勢が伺えて繁昌亭を盛り上げようという気持ちが分かった これからも応援したいと思う一日であった