繁盛亭ライブで円笑師匠の「亀佐」を聞いた。円笑師匠は上方で唯一江戸落語を演じる方である。逆に桂小南師匠は江戸で数少ない上方落語を演じた(1996年没)。円笑師匠はこの噺は珍しい噺だと言っていた。確かに初めて聞く噺だ。米朝作らしい。なぜ演じないかと聞けば、米朝師匠曰く「おもろない」からと答えたようだ。亀佐は、亀屋佐兵衛のこと。今でも伊吹山の近くに店を構える「亀屋佐京」というもぐさの老舗の主人のこと。坊さんの説教の途中で大いびきをかいて寝てる御仁がいる。誰かと思えば、亀佐。もぐさを売り歩いて疲れたのか。こらこら寝ている奴があるか。体をゆすぶっても全然起きない。そこで、「(お灸を)すえたなはれ」と坊さんが言う。これがオチ。亀佐は、お灸をすえるという掛け声でもぐさを売っていたので、そのあてつけに言ったのがオチ。
もぐさは、漢字では百草。百草園というのが東京にある。江州の伊吹山は、薬草の宝庫らしい。信長が西洋の薬草をたくさん植えた。子どもの頃、よく言われたものである。悪さをすると「やいとをすえるぞ。」お灸をすえるとも言われた。今でもビジネスで「お灸をすえる」ということは使うことがある。あのもぐさを盛ってじわーと攻めてくるやいと。熱いのなんの、手がちぎれるのではないかと思う。落語には若旦那が幇間の一八相手に鍼をする「たいこ腹」というのがある。鍼はピクピクと心地良いが、やいとは嫌だ。だから、ストレスのないように暮らしたい。
もぐさは、漢字では百草。百草園というのが東京にある。江州の伊吹山は、薬草の宝庫らしい。信長が西洋の薬草をたくさん植えた。子どもの頃、よく言われたものである。悪さをすると「やいとをすえるぞ。」お灸をすえるとも言われた。今でもビジネスで「お灸をすえる」ということは使うことがある。あのもぐさを盛ってじわーと攻めてくるやいと。熱いのなんの、手がちぎれるのではないかと思う。落語には若旦那が幇間の一八相手に鍼をする「たいこ腹」というのがある。鍼はピクピクと心地良いが、やいとは嫌だ。だから、ストレスのないように暮らしたい。