この日は三河 鶴二 そして小二三と二と三の名前が出演 これは珍しい これに一蝶さんが出ていれば一二三となる 露の団四郎が出ていればなお面白い そんなことを考えながら聞いていたのである 五は故人の露の五郎師匠 六は蝶六 七は七福 八は染八 九は五九楽 までいるいる 東西約八百名の噺家の名もなかなか味があるではないか
さて この日のお目当ての鶴二さん最初は「平の陰」江戸では手紙無筆とか 字を読めないおっさんのところに熊さんが手紙を持って行ったのだが おっさんは出鱈目ばかり読む 熊さんがこれ書いていないかと言うと 書いたあるとか言ってはぐらかすのだが 遂に手紙は御猪口を借りに来た手紙だったということが分かり 熊さんが御猪口が書いてあることが何で分からんかったんや と言うと おっさんは「平の陰になって見えなんだんや」 平の陰というのは大平椀のことなのだが現代では分かりにくいサゲである
もう一席は「算段の平兵衛」これも有名な噺ではあるがそんなに面白い話ではない 悪巧みが上手い平兵衛が活躍する噺でありあまり好きな噺ではないが鶴二さんは面白く演じている これは下げがなしで延々と続くサスペンスである
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