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2017年12月27日水曜日

年末のハルカス寄席 


今年最後のハルカス寄席 大入り満員だった 染左さんが「今日が初めての方」と言って半数の方が手を挙げた 私の隣の若い女性も少しだけ手を挙げた
第一部 染左さんは「つる」染左さんは「わろてんか」の落語指導を行っているとか 大阪大学卒の噺家だ 兄の中川桂さんは学者だが落語に詳しい 一度、二人の対談を聴きたいと思っているのだが
南海さんの講談は「荒大名の茶の湯」講談をする人を「好男子」と言ったところで笑いが起こる 何がおかしいと南海さんが言ってまた笑う この噺は落語でも演じる
かい枝さんの「茶屋通い」は最近よく聞く噺だ 江戸では「木乃伊取り」となる 江戸の方がこの噺にはふさわしいと思う この日は珍しくこどもさんがいたのでかい枝さんも色気のシーンではやりにくかっただろう
第二部 喬介さんの出囃子は「幸せなら手を叩こう」前の席の女性が手を叩いていた 親戚の人か 「時うどん」にも工夫があったので楽しかった 喬介さんの「落語やりまーす」は名文句となり人気者になったのは嬉しい
ナオユキの「漫談」はいつも楽しい 場面を設定していくつかの噺を演じる オチがついてどっと笑う 場末の居酒屋 場末の居酒屋 いつものようにおっさんが飲んでいる 飲んでいる おっさんがわしは今日は誰とも話せんで 誰とも話せんで 今話しとるやないか このパターンで約20分 笑い疲れた 笑いの本質を心得ている
由瓶さんは大晦日の噺ということで「除夜の雪」後ろの女性が笑うとこなかったわ と言っていたが・・・これは笑う噺ではない 知らんのかと思わず心の中で叫んだ 由瓶さんには珍しい人情噺を聴けたので大満足だった 今年で聞き納めの落語会だった

2017年12月3日日曜日

第14回大阪 森乃福郎独演会


12月のスタートは大好きな福郎師匠の独演会 繁昌亭で開かれた 実は9月の「彦八まつり」で師匠から早々と前売り券を購入していた 師匠は先代と同じく読書家で博識の噺家であるところが好きだ 彦八でも毎年古本屋を開いている 常に本を持ち歩く噺家は珍しい そういえば上方最高齢の笑福亭松之助師匠も読書家と聞いている 一度阪急電車で隣の席に座ったことがある その時も本を読んでおられた
さて独演会は阿久太さんから 3年目に入っているとか アクターというのは英語で俳優のこと 俳優あがりで名づけられたとのこと 大きな声で「酒の粕」を演じた 続いて13年目の石松さん 珍しく「転宅」を へえーこんな噺もするのかと期待して聴いた サゲは「道理で上手く騙り(語り)った」だが 今日は初めて聴くオチ 旦那がいればタライを出しておくと云う約束で翌日泥棒が来て「お隣は転宅(洗濯)しました」と云われそれでタライが出ていたのかというオチ 石松さんには似合うオチだった
仲入り前は福郎師匠 「加賀の千代」という珍しい噺 「朝顔に釣瓶取られてもらい水」は有名な句である 桂小文吾さんから聴いたことはある 久しぶりの演目だった
今日のゲストは月亭文都さん「茶屋通い」だった 先日テレビの「落語ザ・ムービー」でもやっていたのだが江戸では「木乃伊取り」となる 上方は最後の飯炊きの杢兵衛がやや違うがだいたい同じストーリーだ 
トリは福郎師匠の「井戸の茶碗」だった これが今まで聴いた「井戸の茶碗」の中では秀逸だった ふんだんにギャグが織り込まれた50分になろうかという力作 大いに笑わせて頂いた 上方随一の博識の噺家として今後も活躍して欲しい