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2012年12月23日日曜日

大山詣り


11月4日の大山.。信仰の山である。伯耆富士とも呼ばれる。東側からは富士山に見える。鍵掛峠の駐車場から大山を眺めた。この日は初冠雪後のため雪が積り白く、麓はブナ林は黄色に染まり、空は晴天で青く、素晴らしいコントラストであった。少ないモミジも赤くなっていた。大勢の観光客で大渋滞。中国地方で最も高い山である。どういうわけか、大山は「だいせん」と「やま」ではなく「せん」という。隣の蒜山も「ひるぜん」、氷ノ山も「ひょうのせん」。考えてみると、富士山は「さん」。高野山も「さん」山には「やま」と「さん」と「せん」という呼び名があるみたいだ。

さて、落語に出てくるこの山は「やま」。大山詣りという話がある。江戸の噺である。江戸から大山までの小旅行に町内の者が出かける。博打と商売にご利益があるという。この中に熊五郎という人物がいて暴れて当初の約束通りの坊主にされてしまう。怒った熊は仕返しに出る。先に町内に帰って、一行の全員が死んだといいうデマを流す。かみさんは全員頭を剃り、尼さんになってしまう。そこに帰った一行。ビックリ。腹を立てたが、先達さんが「無事に帰れてめでたい」と言う。一行が「何がめでたい」先達さん「みんな坊主になりお怪我(お毛)がなくてめでたい」。上方では「百人坊主」。文太さんの噺で以前投稿している。一度、相模の国の大山(約1200m)にも行ってみたいものだ。
志ん朝さんのマクラ、女の人が山に登るのがブームになっている。女の人に聴いてみた。「山に登ってどうするんですか」と聴いたら「降りてくる」と言われた。

2012年12月18日火曜日

松葉の落語会


笑福亭鶴二さんの落語会に初めて行ってきました。舞台はイマイチかな。確かに大売出しの幕である。この奥に4人が待機していた。今回は11月の「いかいの寄席」で鶴二さんからお誘いを受けたことでもあるし、京都の有名なお店でやる落語会でもあるし、落語仲間の杏太郎さんが常連でもあるし、・・・と思ってはるばる大阪からやって来たのである。松葉は「にしん蕎麦」で有名。京都南座の西隣にある。あまり近いので南座のテナントかなあと一瞬思ったくらいである。落語の後の「お蕎麦」も3種類から選択。本来ならにしん蕎麦だが、鴨なんを注文、さすがに名店だけあって蕎麦は最高、落語に蕎麦がついて3500円は安いと思う。

さて、この落語会は今回で10回目とか。年に3回開催だから3年以上続いていることになる。次回は4月だそうである。今日の出番は呂好、女風呂の呂に女好きの好と言っていた。ネタは「寄合酒」鰹節を2本頭に乗せて「おっちゃん、かもか」という下りが好きである。次は福矢、マクラでマーフィー岡田の紹介が新鮮で面白い。ネタは「天災」、心学の紅羅坊名丸先生のしゃべりが面白い。続いては壱之輔、この人は見るのも初めて。尖閣諸島とかけての謎かけは・・・。やはり日中(昼日中の日中と日本と中国の日中がその心)、ネタは「ぜんざい公社」、オチは汁がなかったにしていたがが、汁はあって、甘もないなあ・・・の方が好きだ。
トリは鶴二さん、「尻餅」、前も「尻餅」だった。最近多くやっている。オチも前と違ったが、相変わらず、ペッタンペッタンの音は素晴らしい。将来が楽しみな噺家になっている。最後に記念撮影までしていただいて嬉しかった。

2012年12月2日日曜日

桂三幸は三枝さんの12番目の弟子

難波のワッハの上方亭で土曜日にミニライブをやっている。落語あり、漫才あり、若手が一生懸命頑張る会である。久しぶりに覗いてみると、三幸さんが出ていたので、今日は落語家が大勢かなと思って入ると三幸さんだけでガッカリ。あとは、漫談のようなわけのわからない吉本の若手芸人の5分間の芸だった。

三幸さんがこの日のリーダーのようで、仕切っていた。やはり彼の話はさすがだ。若手の賞にもエントリーされているようだ。三四・12で12番目の弟子・三幸です。が彼の自己紹介。初めはお客さんをいじっていた。落語をやるのかと思ったら、初天神をやり始めて、途中で半ばでございますと言って切った。またトリで出てきて今度は三枝作の選挙の噺。これが面白かった。野田君の横に座っているフランケンシュタインのような人とか、ミイラのような人とか、政治家を風刺して笑わしてくれた。彼のオリジナルであると思うが、軽快な話しぶりは今後期待ができる。

露の團四郎さんの「二番煎じ」は面白かった

團四郎さんは、露の五郎兵衛門一門の大ベテランである。上方で百面相を演じる第一人者でもある。繁昌亭では小道具を使った百面相を観たことがある。えべっさんが良かった。とにかく陽気な噺家である。表情がオーバーで分かりやすい。この前もマクラでギリシヤ危機の話をしていたが、それはそれは身振り手振り顔を動かして小噺を演じていた。危機を救うのはドイツやとか、大笑いさせていた。そうそう私の好きな団姫(まるこ)さんは、團四郎さんの弟子である。

この日に演じたのは「二番煎じ」。火の用心が舞台だから冬の季節の噺。当地ではあまり聞こえないが大阪では年末に町内で聞こえる。あまり寒いので番所に火が置いてある。その火にあたりながら世間話をしている。知恵者が必ずいるもので、風邪薬といって煎じるのがお酒。そのうちに猪肉が出てくる、ネギが出てくるわで大宴会、大きな声を出すものが居て、見回りの役人が入ってくる。役人も風邪気味だと言い出してお酒を飲んでしまう。お酒が空っぽに。煎じ薬がないと答えると「そうか、それなら拙者は一回りしてくるから、二番を煎じておくように」というのがサゲ。禁酒番屋も同じようなストーリーだがこちらも面白い。二番煎じとは、誰かが既にやった行動を真似して行うことも呼ばれるが、これはこの落語から来たものだろうか?語源の由来が知りたい。