11月4日の大山.。信仰の山である。伯耆富士とも呼ばれる。東側からは富士山に見える。鍵掛峠の駐車場から大山を眺めた。この日は初冠雪後のため雪が積り白く、麓はブナ林は黄色に染まり、空は晴天で青く、素晴らしいコントラストであった。少ないモミジも赤くなっていた。大勢の観光客で大渋滞。中国地方で最も高い山である。どういうわけか、大山は「だいせん」と「やま」ではなく「せん」という。隣の蒜山も「ひるぜん」、氷ノ山も「ひょうのせん」。考えてみると、富士山は「さん」。高野山も「さん」山には「やま」と「さん」と「せん」という呼び名があるみたいだ。
さて、落語に出てくるこの山は「やま」。大山詣りという話がある。江戸の噺である。江戸から大山までの小旅行に町内の者が出かける。博打と商売にご利益があるという。この中に熊五郎という人物がいて暴れて当初の約束通りの坊主にされてしまう。怒った熊は仕返しに出る。先に町内に帰って、一行の全員が死んだといいうデマを流す。かみさんは全員頭を剃り、尼さんになってしまう。そこに帰った一行。ビックリ。腹を立てたが、先達さんが「無事に帰れてめでたい」と言う。一行が「何がめでたい」先達さん「みんな坊主になりお怪我(お毛)がなくてめでたい」。上方では「百人坊主」。文太さんの噺で以前投稿している。一度、相模の国の大山(約1200m)にも行ってみたいものだ。
志ん朝さんのマクラ、女の人が山に登るのがブームになっている。女の人に聴いてみた。「山に登ってどうするんですか」と聴いたら「降りてくる」と言われた。