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2014年3月30日日曜日

談志はやはり凄い噺家である

談志の噺を聴いた。こういう噺家はしばらくは出ないだろう。テンポが良い。面白い。なんでも良く知っている。客を喜ばす。良く勉強している。ただ、毒づくというか、天狗になっている。俺より偉い人はいないだろうと思っている節がある。いわゆる破天荒な噺家であると思う。

東京には昭和44年4月から7月まで住んでいた。末広とか紀伊国屋ホールで談志を聴いたことがあると思う。しかし、そのころは談志も若かったからそんなに有名ではなかった。真打になったのが昭和38年、その前に真打になった志ん朝は若くても有名だった。志ん生の息子だからといいうことで。圓楽は紀伊国屋で「たがや」を聴いたのが初めて。そのころは、歌奴さんの授業中で「山の穴、穴・・・」という話がブレイクしていたのを思い出す、もちろん痴楽の綴り方教室も最高だった。大阪に転勤してからは、島之内寄席によく通った。ミナミの「暫」での寄席は雰囲気が良かった。落語歴50年、いやはや飽きないものである。

文太師匠の茶論亭


桂文太師匠が行っている落語教室(近鉄文化サロン)の生徒さんの落語会に行ってきた。今年1月13日(日)高津宮の高津の富亭で行われた。演じられた噺は、始末の極意、餅屋問答、持参金、くっしゃみ講釈、代脈、高津の富、仲入りの後は、猫の皿、親子酒、初天神。そら豆さんは「くっしゃみ講釈」を演じた。一番良かったのはそら豆さんの「くっしゃみ講釈」だった。講釈師の噺だが、これが実にすばらしかった。

くっしゃみ講釈は、上方で良く聞く話である。後藤一山という講釈師への仕返しのために二人が胡椒を買いに行くが胡椒がなく、唐辛子を購入、それを火でくすぶるとくしゃみが出るは出るは、講釈にならない。講釈師が二人に何か故障でもおありか?と聞くと、二人は故障がないから唐辛子を買ってきたんやというのがサゲとなる。そら豆さんがくしゃみを何回もするしぐさが良かった。この噺を聴くといつも中学時代を思い出す。ポケットから胡椒を振りまいていた輩がいた。みんな「ハクション」「ハクション」。花粉は飛んでいない平和な時代の話である。

築地の寿司は大行列



大江戸線の築地駅から直ぐの磯寿司。限定30食に惹かれて入ると東南アジア系の若者が先客で入っていた。二人は写真を撮りまくり食べることはそっちのけであった。マグロがとても美味しかった。2500円は手ごろなお値段で、味もさすが築地である。文句なし。なかなかの穴場である。奥に入るとものすごい行列が出来ているお店もあったが、ここの磯寿司も大変美味しい。

文枝さんが三枝時代に作った創作落語に「にぎやか寿司」というのがある。にぎやかというのはな名前だけで誰も客がいないお寿司やさん。そこに入ったサラリーマンと大将との会話が三枝さんらしいストーリーになっている。小朝さんの「ぼやき酒場」も同じような噺。これも三枝作かもしれないが、やはり上手い人になると本当に楽しい噺になる。

この約2か月は写真がうまく入らず、四苦八苦していたがようやくアップできるようになりやれやれである。