書店に寄ったらやっと出ていた「米朝師匠の特集号」が出ていた。迷わず購入。談志師匠のときもユリイカは特集を組んでいた。めくると予想通りの方。意外だったのは上岡龍太郎氏、今は引退しているからということで何も語らないかと思っていたらかなり詳しくインタビューを受けていたのには驚いた。読みごたえはある。
米朝師匠はやはり普通の噺家ではない。落語研究家というか、文化人であった。私が大阪で落語を聴きに行ったのが昭和45年くらいだったから、師匠は何度も聴いた。一番覚えているのは、「鹿政談」である。これも奈良の歴史を丁寧に解説して為になった。小噺では「手遅れ医者」と思う。
大正14年生まれだから昭和の年号と重なる。今年は90年だから90歳。私の心残りは、京都の金毘羅神社での勉強会には行ったことがなかったことだ。ここが一門の原点だから是非行くべきだったなあ。勿論、神社には行ったことはあるが、落語会のないときだった。ここでは師匠が良く通ったことが記されていたのを眺めて満足した次第である。