前座噺である。知ったかぶりの噺は沢山ある。「ちりとてちん」も有名。その他、手水回しも勘定板も同じようなストーリである。転失気のサゲは上方と江戸では違うようだが、上方の方が分かりやすくて面白い。上方のサゲは、「医者は転失気のことをおならと呼んでいますが、お寺では、盃のことをいつから転失気と呼んでいますか?もうそれは奈良・平安の時代から・・・」江戸では、盃?どういうわけで・・「これを沢山重ねますとぶうぶうが出ます」となっている。「ぶうぶう」は、酔っ払いへの小言らしいのですが、それと放屁をかけたとか。少し分かりにくいですね。
和尚さんが医者をよぶと、医者は「転失気」があるかと聴く。和尚さんはありませんと答える。医者が帰ったあと、和尚さんは、転失気がなんのことか分からない。珍念さんは、いろいろ聴きまわるが、分からない。そのうち、薬を取りに行った珍念さんは、医者から「放屁」ということを聴く。珍念さんは、和尚さんに「転失気は盃のことです」と嘘をつく。盃=呑酒器と和尚さんは連想して医者に「転失気」を説明するのだが。やはりサゲは上方、奈良・平安がいい。今度転失気のことをお医者様に聞いてみようと思う。
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