2018年12月30日日曜日
六代目松喬一門会 ホリエにて
六代目松喬一門会のハガキを頂いた 行かないわけにはいかない 12月はこれで4回目の寄席通い ちょっと多すぎるか 喬介さんは2回目となる
今日は「欲の熊鷹」と「お目見得(おめみえ)」という珍しいネタがかかっていた どんな噺か 聴きたかった
このアルテでの一門会は21回目となる 年3回やっているので7年続いていることになる 六代目松喬師匠がなくなって来年で七回忌なので師匠が大事にしている会なのだろうと思った
さて喬介さんは「黄金の大黒」江戸の噺家から聴いたことはあるが上方では珍しい噺だ 挑戦する喬介さんに拍手を贈りたい 風喬さんはマクラで得意の似顔絵を披露 欲しい人ということで手を挙げてジャンケンをしたが決勝で敗れた 残念 落語は「平の陰」
そして七代目松喬師は「欲の熊鷹」2回目か3回目に演じるというくらい滅多にはしない噺だった 欲の皮が突っ張るとこういう結果になる
仲入り後は遊喬師の「胴切り」皆さんついて行ってますかというフレーズが面白かった トリは生喬師の「お目見得」であった この作品は花登筐さんの作品とか 花登さんは大学の大先輩である 脚本家として高名な方 特に「細腕繁盛記」は素晴らしい作品である この作品は2年前にネタおろししたとか 松鶴師匠 六代目松喬師匠も演じていたという 演じた後に朝日新聞に記事になったという 花登先生のご親族の方から電話があってドキッとしたが「新作の落語」を書いていたことは親族も初めて知ったという 是非演じて欲しいという電話だった なお花登先生の最後の奥様は女優の「星 由里子」さん 今年74歳でご逝去された 吉永小百合さんの1年先輩である
噺は「めんめ」が嫌いな留吉 「めんめ」はつねること 親が子供を叱るとき親指で「顔をつねる」ことを「めんめ」と言う 懐かしい言葉だ そういえば子どもの頃「めんめ」と言われたことがあった この「めんめ」が「おめみえ」と似ていることが落語の「サゲ」に繋がっているようだ この「え」が「得」になっているのも面白い 噺と合っていると思う もう一回聴きたい噺だ 如何にも花登先生らしい作品だった ハッピーエンドで噺は終わった
2018年12月27日木曜日
年末のハルカス寄席
12月25日(火)は今年最後のハルカス寄席だった 先週も行ったので迷ったが好きな噺家が出るということで行くことにした 出演順に 喬介 由瓶 福丸 かい枝 華紋 雀太 由瓶さんは先週も聴いたが本来は本日の出番 先週は鉄瓶さんの代打であった
第1部のトップは喬介さん マクラは占いだった ニコニコ笑いながら「落語やります」と言って始めたのが「牛ほめ」喬介さんのファンは多い 今日もたくさん来ていた
由瓶さんは鶴瓶師匠の噺 噺は「動物園」時間を短縮してエキスだけを演じた 無駄なところは全部省いた「動物園」であった 福丸さんは南座の興行をマクラにもってきた 頭の良さは誰もが知るところ 灘中・灘高・京大法学部出身 福團治が師匠である 「蔵丁稚」はなかなか上手だった 優等生的な感じがやや物足らない
第2部のトップはかい枝師 このメンバーの中では一番の人気者である マクラでは神戸・大阪・京都の違いを面白く語った 3人で食事に行ったとき考えていること 神戸は見え張りでええ恰好したいタイプ どうやって皆の分を払おうかと考えている 大阪は割り勘を考えている 京都はどう御礼を言ったら良いか考えている というたとえで笑わして 京都の「京の茶漬け」を演じた 大阪の客人が一度は食べたいと思って出掛けたが 相手の奥様がなかなかしぶとい 永谷園とか言っても茶漬けを出さない しかしもう我慢がならないと腰をあげると「茶漬けでも・・・」と声がかかり成功 やっとのことで茶漬けを食べることになったのだが・・・そこでおーいお茶の伊藤園が出て来たり・・・
華紋さんは昨年のノーベル文学賞のイシグロさんをマクラに持ってきた 奥さんの親戚筋とのこと 従兄弟違いだそうな 噺は「阿弥陀池」先週も聴いたので違うのを演じて欲しかった
トリの雀太さんは新開地の喜楽館のマクラで笑わせた 久しぶりに元気なお姿を拝見したが今は大活躍中である 年末最後の噺とあって「芝浜」の大ネタを聴かせてくれた 上方では「夢の革財布」である オチは「また夢になるといけねえ」久しぶりに聴かせてくれた 雀太さんに感謝である
2018年12月18日火曜日
12月のハルカス寄席
火曜日はハルカス寄席がある 久しぶりに出掛けた 今日は誰かな 贔屓の喬若さんが出る 由瓶さんも 紫さんも 文鹿さんも 阿か枝さんも 講談では南海さんも
欲を言えば かい枝さん 雀太さん 喬介さん 染左さん 福丸さんたちも出ていたら最高であるが
ここは3席で1000円 前半・後半の6席で1500円 大変リーズナブルである ありがたい 有難い 暮れの平日となれば少ないかと思ったら なんと満員御礼
前半戦の3席は「田楽喰い」の阿か枝さん 「阿弥陀が池」の由瓶さん 講談の南海師はこの時期の討ち入りに因んで「赤穂義士外伝 忠僕元助」初めて聴いた講談であった 群馬に元助が供養した四十七士の石像があることを知った 最近 神田松之丞というスーパースターが講談界に出て来て講談ブームだという 隣の若い男性は落語では眠っていたが南海師が登場すると「待ってました」と声を掛けた 突然だったので驚いた
後半戦は喬若さんが登場 素晴らしい「天災」だった 表情が豊かである 続いて紫さんが創作落語 桂三枝作の「シルバーウェディング」熱演だった 喉の調子が悪いことをマクラにしていたが しんどそうだった
トリは桂文鹿師の「真景累ヶ淵 宗悦殺し」初めて聴いた大作である 文鹿さんは凄い 迫力満点の熱演であった 江戸でも上方でも演じるのは少ないのではないかと思う あの圓朝師匠の怪談噺の導入部である 「豊志賀の死」へつながる
文鹿師はたま師から相当な噺家であることは聴いていた 来年1月から3月までは充電すると言っていた 4月からの舞台が楽しみである 今日は文鹿師の迫力溢れる舞台が聴けて本当に良かった
初めての喜楽館
今年7月に神戸新開地に開館した喜楽館 上方落語の定席は天満天神繁昌亭に次いで2番目である 行きたいと思っていたが実現した 新開地に行くにはどうしたら良いか 阪神電車か阪急電車か 高速神戸の次が新開地 阪急は新開地まで 阪神は新開地から山陽電鉄で姫路までつながっている 結局は阪神に乗った
新開地に着くと歩いて2分 商店街の中に「喜楽館」があった これは便利である 早く到着したので周りを歩いた なんと福原が東側にあった これはこれは 思い出深い場所である
開場は13時30分 桂ちょうばさんが太鼓を叩いていた 枝雀さんの息子さんである 叩いていると染吉さんと文太師匠が横を通った 今日は喬楽さんが出るというので「有田みかん」を楽屋に差し入れした 喬楽さんは病み上がりで心配だが普段と変わらなかったのが嬉しい 今日は「千両みかん」を誰か演じてくれれば嬉しいのだが
14時開演 染吉さんが「平林」続いてひろばさんの「笠碁」、続いて喬楽さんの「寄合酒」一生懸命のお喋りだった 色物で豊来亭玉之助さんの太神楽も登場
仲入り前はたま師の「ちしゃ医者」得意のショート落語で笑わせた この日のネタはスタンダードなものだった 新作ではなかった
福楽師は「代書」何度聞いても面白い噺である 次は江戸からのゲスト桂文治師匠 前は平治さんだったが数年前に文治を襲名した 大看板である 源平盛衰記のさわりを語った マクラでの池袋演芸場での支配人の話が面白かった
トリは文太師匠の「稽古屋」 熱演だった 「待ってました」と声を掛けた 師匠には聞こえたらしく この前は繁昌亭で「ご祝儀」が飛んできて大変だったと言っていた
初めての「喜楽館」なかなかこじんまりした良い小屋であると思った 少し我が家から遠いのは困る
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