昔々、あるところに、お爺さんとお婆さんがいました。お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に。しばらくすると川上から薩摩芋がどんぶらこっこ流れてきました。お婆さんはお芋をふかして食べました。お腹が一杯になり、大きなおならを一発。お爺さんは芝を刈らずに臭かった。(草かった)というのが落語のまくら。
しかし、この桃太郎さんは、ちょっと違う。賢い子どもが親爺の桃太郎の話を聞いても眠らないのだ。昔々はいつごろ?あるところは何処?とか聞きまくる。どこでもいつでもえええやんというわけにはいかないから難儀だ。親爺よりも子どもがよく知っている。普遍的な話にするために昔昔とか、あるところにとか、にしていると子どもが言う。犬・猿・雉を連れているのも訳がある。きび団子も訳が。そうこうするうちに、親爺が先に寝てしまい、サゲはきょうびの大人は世話がないわ。
そういえば、昔昔亭桃太郎師匠は、この噺をするのだろうか?まだ本物にはお会いしたことはない。あの飄飄とした舞台は関東人向けかもしれない。出るだけで「フラ」がある噺家である。
2011年7月27日水曜日
2011年7月23日土曜日
真田小僧
真田小僧は、タイトル通り子どもが主役だ。13歳の子どもが父親に小遣いをねだる。その手法は巧みだ。このあいだ晩に、お母さんの所に男の人が来たという話をして、次から次へと話をどんどん膨らませて、父からお小遣いを引き出す。それがこの噺の最初の山場である。その男は按摩さんであった。騙されたと分かった父は「真田幸村は、14歳のときに敵に囲まれ、咄嗟に敵の幟である永楽通宝のついた旗を造って夜討をかけ、敵陣に寝返ったとみせかけて難を逃れた。13歳のうちの奴とはえらい違う」と嘆く。第2幕は永楽通宝を6つ並べた真田の定紋「六連銭」はどんな紋とか言って子どもが父に聞いて銭を並べてもらう。勘定するふりして銭をもって行ってしまう。サゲは、その銭でどこに行くのかと聞くと、子どもは焼き芋を買うという。父思わず「ああうちの真田も薩摩へ落ちた」 焼き芋=薩摩か・・・ リンゴを買う=信州に戻ったというサゲはないのか?
真田幸村は、なんと信州とか。この前、駅で信州上田まつりのポスターを見ていたら真田まつりとあったので驚いた。 てっきり大阪かと思っていたのだが。 今度大阪の真田山公園に行ってみよう。
真田幸村は、なんと信州とか。この前、駅で信州上田まつりのポスターを見ていたら真田まつりとあったので驚いた。 てっきり大阪かと思っていたのだが。 今度大阪の真田山公園に行ってみよう。
2011年7月19日火曜日
祇園祭
17日は、祇園祭。巡行を楽しんだ。これは月鉾。てっぺんに三日月が飾ってある。月鉾は何か夢があっていい。先輩の放下鉾は、新町上がるところにある。先輩が下駄をはいて2階で打ち合わせをしていた。後から寄ってよ、と言われたたが忙しそうだったので遠慮した。
祇園祭(祇園会)という落語がある。春風亭一朝師匠が演じているDVDを鑑賞。江戸落語みたいだ。江戸っ子が伊勢参りのついでに京にやってくる。祇園祭はえらいもんどっせ。・・・江戸っ子は三社祭を持ち出す。遂にお国自慢で言いあい。最後は、御所紫宸殿の砂と千代田城の砂を比べる。どうやらこれは京都の勝ち。京では瘧が落ちる。(病気が治る)江戸では首が落ちる。これがサゲ。
祇園祭(祇園会)という落語がある。春風亭一朝師匠が演じているDVDを鑑賞。江戸落語みたいだ。江戸っ子が伊勢参りのついでに京にやってくる。祇園祭はえらいもんどっせ。・・・江戸っ子は三社祭を持ち出す。遂にお国自慢で言いあい。最後は、御所紫宸殿の砂と千代田城の砂を比べる。どうやらこれは京都の勝ち。京では瘧が落ちる。(病気が治る)江戸では首が落ちる。これがサゲ。
2011年7月18日月曜日
お文さん
田辺寄席の文月席に行った。今日はいつもより少ない感じだ。80名くらい。暑いから?笑呆亭のクイズの正解38名。不正解45名。勿論、正解であったので、景品があたるかもしれないと期待していたのだが。残念。今日は桂ちきん。桂文鹿。桂枝光。桂文太師匠。飛び入りで文鹿さんの師匠の桂文福師匠が登場したのには驚いた。
文鹿(ぶんろく)さんの「じっくりたっぷりの会」であった。演じたのは「8時ちょうどのくろしお1号」と「お文さん」。一度、松喬師匠の高座で聴いたことがあった。酒屋で赤子を抱いた浪人が、角樽を買った。これを御祝に届けるということで、丁稚の定吉がお供をする。しかし、定吉に赤子を預けてちょっと奥の屋敷に行ってくると行って帰って来ない。やがて捨て子と気づく。それは若旦那と新地の芸子お文さんとの子であった。乳母としてお文さんが家に入るように仕組まれていたのだ。何も知らない御寮さん。世話役のお松どんが御寮さんの味方となって定吉に白状させる。今、若旦那は、奥でお文を呼んでいる(御文を読んでいる)という。御寮さん、奥に向かうと若旦那は御文(教義)を読んでいた。お文さんと言わないで、お文と呼び捨てにすることで、サゲが通じる。文鹿さんの噺に思わず、引き込まれた。
文鹿(ぶんろく)さんの「じっくりたっぷりの会」であった。演じたのは「8時ちょうどのくろしお1号」と「お文さん」。一度、松喬師匠の高座で聴いたことがあった。酒屋で赤子を抱いた浪人が、角樽を買った。これを御祝に届けるということで、丁稚の定吉がお供をする。しかし、定吉に赤子を預けてちょっと奥の屋敷に行ってくると行って帰って来ない。やがて捨て子と気づく。それは若旦那と新地の芸子お文さんとの子であった。乳母としてお文さんが家に入るように仕組まれていたのだ。何も知らない御寮さん。世話役のお松どんが御寮さんの味方となって定吉に白状させる。今、若旦那は、奥でお文を呼んでいる(御文を読んでいる)という。御寮さん、奥に向かうと若旦那は御文(教義)を読んでいた。お文さんと言わないで、お文と呼び捨てにすることで、サゲが通じる。文鹿さんの噺に思わず、引き込まれた。
2011年7月14日木曜日
松山鏡
越後に松山村がある。本当にあるみたいだ。上方では羽生村の鏡になる。羽生村は上州にある。繁盛亭ライブで福郎師匠が「羽生村の鏡」というのをやっているので、どんな噺かと聴いたら、松山鏡だった。この噺は、鏡のまくらから始まる。美術館で奥様が質問、「これはモネですね」「いや違います。マネです」「これの絵はピカソですね」「いや 奥様 それは鏡です」???
鏡があるということを知らなかった松山村の正助さんは、孝行者の御褒美に何が良いかと言われて、死んだ親爺に会いたいと願い出る。領主は、「決して余人には見せるなよ」と言って鏡を与える。鏡を見たら自分のそっくりの親爺が映っていて、大喜び。毎日毎日、納屋で親爺に会いに行く。不審に思った女房が、夫の留守にのぞくと女の顔が。こんな女を隠していたのかと夫婦喧嘩。たまたま通りかかった尼さんが仲裁に。尼さんも鏡を見て驚いて一言。「二人がえれえ喧嘩したで、中の女きまり悪くて、坊主になった」というのがサゲ。なかなか洗練されている。面白い噺である。
鏡があるということを知らなかった松山村の正助さんは、孝行者の御褒美に何が良いかと言われて、死んだ親爺に会いたいと願い出る。領主は、「決して余人には見せるなよ」と言って鏡を与える。鏡を見たら自分のそっくりの親爺が映っていて、大喜び。毎日毎日、納屋で親爺に会いに行く。不審に思った女房が、夫の留守にのぞくと女の顔が。こんな女を隠していたのかと夫婦喧嘩。たまたま通りかかった尼さんが仲裁に。尼さんも鏡を見て驚いて一言。「二人がえれえ喧嘩したで、中の女きまり悪くて、坊主になった」というのがサゲ。なかなか洗練されている。面白い噺である。
2011年7月11日月曜日
饅頭こわい
談志師匠の饅頭怖いをYOUTUBEで聴いた。かなり若いころの末廣亭での高座であった。東京人は、師匠の面白くもない一言にすぐ笑う。何が可笑しいのだろうか。長い長いマクラの中には面白いこともある。「蟻が10匹歩いてら・・」で「ありがとう」とか。くだらないが思わず声が出る。
饅頭こわいは、昔々の名作である。ラジオの時代は、多かった。それで覚えた。若いものが集まって怖いものを言う。蛇とかなめくじとか、蛙、蟻、蜘蛛、馬・・・・・松だけは怖いものがないと言うが、実は饅頭がこわいという、栗まんじゅう、酒まんじゅう、毒まんじゅうを持って来て松の前に並べる。松は選んで食べるわ食べるわ。松に謀られたと知った皆が怒って「本当は何が怖いんだ」と聞いたら「お茶がこわい」と述べる松。素晴らしいサゲである。
出町のふたばの饅頭はどうだろうか?いつも行列のできる店である。上賀茂の神馬堂のやきもちもいい。今宮神社の門前名物、あぶり餅も珍しい。
饅頭こわいは、昔々の名作である。ラジオの時代は、多かった。それで覚えた。若いものが集まって怖いものを言う。蛇とかなめくじとか、蛙、蟻、蜘蛛、馬・・・・・松だけは怖いものがないと言うが、実は饅頭がこわいという、栗まんじゅう、酒まんじゅう、毒まんじゅうを持って来て松の前に並べる。松は選んで食べるわ食べるわ。松に謀られたと知った皆が怒って「本当は何が怖いんだ」と聞いたら「お茶がこわい」と述べる松。素晴らしいサゲである。
出町のふたばの饅頭はどうだろうか?いつも行列のできる店である。上賀茂の神馬堂のやきもちもいい。今宮神社の門前名物、あぶり餅も珍しい。
2011年7月9日土曜日
梅雨明け宣言
懐かし扇風機 今年は大活躍 これは7月8日の汽車の中である 冷房はそこそこ効いていたが扇風機で風を送っていた 先週家人から扇風機購うて来てよと言われて行ったらなんと売り切れ 3軒回ったが全部アウトでした
2011年7月7日木曜日
愛宕山
京都の愛宕山が舞台。東京にも愛宕山があるがここでは「かわらけ」をしないだろう。いや出来ない。東京に居たときに一度、急な階段を上がったことがある。丸亀藩の間垣平九郎が馬で上った階段だ。講談にも出てくる話である。
落語の舞台は京都だが、一八は江戸っ子。旦那のお供で山遊びに出掛けた。旦那は、芸子を引き連れて、ご機嫌で30枚の小判をかわらけのかわりに投げてしまう。一八はもたもたしているうちに谷底に落ちてしまう。夢中で落ちている小判をかき集めたまでは良かったのだが、元に戻れない。谷底には狼がいるという。怖くなった一八は、なんとかして竹を使って、竹のしなりを利して飛び上がったのだが。・・・・・肝心の小判は忘れて来た。漫画のような噺である。
愛宕山は924mとか。愛宕神社の千日詣りは、7月31日から8月1日にかけて行われる。千日分のご利益があるとか。今年は日曜日なので行ってみようかな。
落語の舞台は京都だが、一八は江戸っ子。旦那のお供で山遊びに出掛けた。旦那は、芸子を引き連れて、ご機嫌で30枚の小判をかわらけのかわりに投げてしまう。一八はもたもたしているうちに谷底に落ちてしまう。夢中で落ちている小判をかき集めたまでは良かったのだが、元に戻れない。谷底には狼がいるという。怖くなった一八は、なんとかして竹を使って、竹のしなりを利して飛び上がったのだが。・・・・・肝心の小判は忘れて来た。漫画のような噺である。
愛宕山は924mとか。愛宕神社の千日詣りは、7月31日から8月1日にかけて行われる。千日分のご利益があるとか。今年は日曜日なので行ってみようかな。
親子酒
まくらでは、酔った親子の会話がよく出る。自分の家は「左を曲がって3軒目、これが俺の家や、待てそれはわしの家や」で喧嘩している。隣の人が「大将、二人が喧嘩してるで」と言う。大将「ほっときなはれ、あれは親子でいつものことやから」。聴き飽きるほど聴いているが、それぞれ噺家の持ち味があって、つい笑ってしまう。
昔、収録した「日本の話芸」から桂文治師匠の親子酒を聴いた。文治師匠は、往年の名人である。伸治と名乗っていたころからのファンだった。江戸っ子らしく、粋な噺家だった。テレビは、もっぱら江戸の噺家ばかりだった。この日の舞台も親爺の飲む酒の仕草は絶品だった。塩辛を作ったのはえらい人だな。塩辛やのおやじと思うけど・・・・。何気ない間。面白い。息子も酔って帰って来た。親子は禁酒の約束をしていたのだが、二人とも破ってしまう。ぐでんぐでんに酔った親爺が息子に「7つも8つも顔が見える化け物にはこの家を譲れないと言えば、酔った息子が「ぐるぐる回る家なんかいらねえ」で終わる。見事なサゲである。来年は平治さんが文治を襲名する。ファンとしては文治さんは文治さんが一番良い。
昔、収録した「日本の話芸」から桂文治師匠の親子酒を聴いた。文治師匠は、往年の名人である。伸治と名乗っていたころからのファンだった。江戸っ子らしく、粋な噺家だった。テレビは、もっぱら江戸の噺家ばかりだった。この日の舞台も親爺の飲む酒の仕草は絶品だった。塩辛を作ったのはえらい人だな。塩辛やのおやじと思うけど・・・・。何気ない間。面白い。息子も酔って帰って来た。親子は禁酒の約束をしていたのだが、二人とも破ってしまう。ぐでんぐでんに酔った親爺が息子に「7つも8つも顔が見える化け物にはこの家を譲れないと言えば、酔った息子が「ぐるぐる回る家なんかいらねえ」で終わる。見事なサゲである。来年は平治さんが文治を襲名する。ファンとしては文治さんは文治さんが一番良い。
2011年7月5日火曜日
舟弁慶
夏が来ると天神祭を連想する。 会社はこの日 半ドンだった。 天満宮さんの氏子だからか。 この噺は暑い大阪夏の出来事 節電云々はない。 お松さんの留守中に遊び仲間の清八が喜六を訪ねてくる。 難波橋から舟を出し、芸者遊びをするという。 ケチで恐妻家の喜六は渋るが、芸者たちが自分を弁慶と言わないことを条件に仲間入り。弁慶は義経にいつも付き添っているお伴さんで、いつも他人のおごりで遊ぶ人間のことをいう。今日は違う、割り勘だ。喜六と清八が舟で遊んでいるところを涼みに来たお松さんが発見。お松さん川に飛び込み、喜六と対戦。ここで喜六がお松に弁慶のセリフと仕草で応じる。見物人が「よお弁慶」と掛け声。喜六「今日は弁慶ではないぞ、割り勘じゃ」ということで終わる。弁慶の解説がないと分からないサゲである。
この噺は桂文我師匠から聴いた。文我師匠はこの田舎町に毎年やってくる。スポンサーがいるのだ。落語「通」入門という師匠の本にサインをして頂いた。師匠は、「親子らくご」で有名で、午前中に親子らくごをして、午後から独演会を開催している。なかなかの名人である。
この噺は桂文我師匠から聴いた。文我師匠はこの田舎町に毎年やってくる。スポンサーがいるのだ。落語「通」入門という師匠の本にサインをして頂いた。師匠は、「親子らくご」で有名で、午前中に親子らくごをして、午後から独演会を開催している。なかなかの名人である。
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